ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物はニコンの初代AF標準ズームのコストダウン版といえる、Zoom-NIKKOR 35-70mm F3.3-4.5S(New) です。
しかしながら見ての通り「ナンジャコリャぁ」って感じなんですけどねw
Nikon Ai AF Zoom-NIKKOR 35-70mm F3.3-4.5S(New)
このレンズは1986年に発売されたAi AF Zoom-NIKKOR 35-70mm F3.3-4.5Sのコストダウン改良版といえるレンズで1989年に発売されたものです。
初代との大きな違いは距離指標窓の有無ですね。並べてみれば一目瞭然ですね。
その他もピントリングなど色々と変わっていますが光学系など内部は同じらしいです。
状態と不良箇所の確認
まあ上の写真の通りピントリングがもげてますw この時代のピントリングは多くがテープで貼り付けてあるだけですからこんな故障が発生します。特にこのレンズのピントリングは幅が狭く、テープで貼り付けてある糊しろの面積が少ないためこんな状態になりやすいと考えられます。
しかしながら光学系は綺麗ですから復活させたいと思います。
その他ズームリングも動きません。思いっきり回したら動きましたが使用に耐えませんね。
この辺もメンテナンスが必要です。
分解と修理
ピントリングが外れていますから軽くひねるだけで前玉やらなんやらが外れます。
ピント位置のマーキングは、ピントリングが外れちゃっていますからできませんねぇ。
テープの糊が経年劣化しているところに、前ユーザーが力を入れて捻って壊してしまったのでしょうか?
まあ壊したと言ってもテープが剥がれているだけなんですけどね。しかしテープが剥がれただけで使えなくなるちゅうのも、どうかと思うんですがね〜。
気を取り直して、ヨッシーハイムさんの分解記事を参考にしながらズームカムスロットを目指します。
AFレンズは電子化されているのでセンサーに注意しながら分解する必要があります。
カムスロットに到達しました。カムスロットはプラ製でした。
しかぁし、予想はハズレ。原因はここではなかったです。
この辺りの滑動面に油が回って粘っていました。クリーニングして無注油で組みました。
今までバラして来たズームレンズで滑動面がピカピカに研磨されているタイプのレンズの場合、ピカピカの面にグリスは塗られていませんでしたから、グリスは付けずに組み立ててみた訳です。
しかしながら少しズームリングが軽くなり過ぎたかも知れません。が、まあ良いでしょう。
とりあえずこれで様子を見ましょう。
最後にズーム補正量とピントを調整して完了です。ズーム補正量の調整は今まで触ったレンズで一番やり易かったです。やっぱしニコンは整備性まで考えて設計されていて良いですね。いつも感心してしまいます。
レンズエレメントは綺麗でしたので前玉と後玉の露出面のみ軽くクリーニングしておきました。
最終チェック
ニコンのAFレンズのチェックには、むかーしジャンク箱に入っていたF50を使っていたのですが、いつの間にかピントが合わなくなっていましたので、同じジャンク箱に入っていた、ニコン初の自社製AF機構を採用したという、F-401を使ってチェックしたところ作動は問題ない様子です。
撮影チェックはいつものようにα7Ⅱに取り付けてやります。
結果は良好です。さすがニコン廉価レンズにも妥協はないようです。とても写りが良いです。
コンディション認定
ピントリングを貼り付けているテープが純正ではなくなりましたが、無限遠もバッチリです。
美品といってもいいレベルですがフィルター枠に大きめのキズがあるんで「並品」ですね。
あとがき
ニコンのAFレンズは2本目の入手です。ズームは初めての入手ですね。
そう言えばニコンのAFカメラって何台か持ってるけど実際フィルム入れて使ったことないです。
AFレンズでも普通にMFのカメラで使えるんでAFカメラを使う気にならないんですよね。
せっかく持ってるから、今度使ってみようかな。
最後まで読んでいただき感謝です。
ニコンレンズのジャンクはあまり見かけませんが整備性を考えて設計してあるんで整備の勉強には最適だと思います。ジャンクを見かけたら是非連れて帰ってくださいね。
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