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YASHICA FFT 巻き上げレバーがポッキリ折れてる超ジャンクカメラの分解修理 果たして結果は?

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元ちとせさんが夜のプレイリストで紹介していた小島麻由美さんにハマっている、ジャンカメハンターのぐりやんです。
さて、本日の獲物は1973年発売ヤシカ最後のM42マウント機 YASHICA FFT です。

YASHICA FFT

ヤシカFFTは上記の通りヤシカ最後のM42マウント機です。このカメラの次にヤシカが発売したのは1975年のCONTAX RTS そしてヤシカブランドとしては1977年のYASHICA FRとなります。
ヤシカの一眼レフといえば電子シャッターのTLエレクトロシリーズが思い浮かぶ方も多いと思いますがTLシリーズの初代として1967年に発売されたTLスーパーはメカニカルシャッター機だったんですね。その後電子シャッターのTLエレクトロシリーズに移行して、M42機の最後にTLSuperからミラーアップを取り除いたようなカメラをTLナントカという名ではなくFFTという名で発売したのは興味深いところです。
FFTとは何かの略なのでしょうかね?TL→FFT→FRと続きますがシリーズをFRに繋ぐためFの文字を入れる必要があったのでしょうか?謎ですね〜。

このカメラ色々いじっているとちょっと変わった巻き上げリールがついています。
巻き上げると巻き上げ軸の中軸だけが回転してフィルムの先端を噛みこむ様な仕組みになっています。そして良く見るとリールに「KONI REEL」と書いてあります。KONIって事は?ってことで調べてみるとやはりコニカが開発したイージーローディング方式である事がわかりました。そしてウチを探してみるとありました。KONICA C35 FMです。こちらのリールにもKONI REELと書いてありますね。そしてFFT直系の先祖でありますFT SuperにもKONI REELが使われていました。

またまた興味深いではありませんかw

状態

さて状態はと言いますと先ずは巻き上げレバーのネジが折れています。
低速シャッターが開きっぱなしでスタックします。またスローガバナでしょうね。
そしてファインダーをのぞいて見てびっくり。これなんか傾いてる?

どういうこっちゃ??
これは難儀しそうな予感っすね。

先ずは巻き上げレバーの修復を考えてみる

まずこのネジはどんな規格なのでしょうかね?

M2.2?調べてみるとあるにはある様なのですが特殊すぎますね。試しにM2を入れてみるとスカスカでM2.5は全く入りませんでした。

とりあえず実験的にステンレスハンダで付けてみます。

なんとかくっつきはしましたが大幅に強度不足でしょうね。多分すぐ折れると思います。

分解整備

先ずはファインダーの傾きの原因を探らねば。軍艦部から攻めますよ。上カバーを外すのは問題ない感じですね。一つ気をつけたいのはASA設定のとこのカニ目ネジです。このネジ横から2本のイモネジで回りドメがしてあるので注意ですね。

と、プリズムが傾いてる。こんなの初めてw

プラ製のプリズムカバーのバネを引っ掛けるツノが折れてます。このツノ接着剤がきくかなぁ〜。
プリズム周りにモルトを使ってないのは良いですね。プリズムカバーを取り外してプリズムも外しました。

取り外したプリズム。何故かガムテが貼ってあるが怖いのでそのままでw
プリズムカバーのツノは溶剤での溶着は無理でしたので瞬間接着剤でくっつけて分解を続けます。

次はスローガバナを目指します。場所はミラーボックスの下の様ですからミラーボックスを外す必要があります。
ここで注意しなくてはならないのが、露出計です。

露出計表示部・露出計のメータとプリズムマウント

露出計の表示部がファインダー内に張り出していますから、ファインダーと露出計を分離した後じゃないとミラーボックスは取り外せません。(黄色矢印)
コンデンサレンズはモルトカスだらけですね。プリズムマウント(赤枠)と露出メーター(緑枠)は共締めになっていますので針を曲げない様に注意しながらプリズムマウントを手前に抜きとるように取り外したらコンデンサレンズやらピントスクリーンを抜き出します。

マウントと前板は計8本のネジ(赤マル)で止まっていました。飾り蓋は接着剤でついているだけです。前板はなんとプラ製でした。マウント周りのネジの奥にある真鍮のカニ目ネジはフランジバック調整用のネジなので触手厳禁です。

この辺全部取っ払った方が作業が楽です。

露出メーターが邪魔になるので巻き戻しノブ下のASA設定部の抵抗帯がある黒いリングやら接眼レンズも外した方が作業が楽ですので全部取っ払います。(取っ払わなくても作業はできますが断線リスクが高いでしょうね)

露出計のスイッチやらシンクロ接点の配線が意外と沢山這い回っています。
このまま行こうとも思いましたが結局配線も全部外しました。

ミラーボックスが完全に分離したところでスロガバナを取り外して洗浄しました。

洗浄した後は注油です。お手製のオイラー(ってほどのものかw)極微量の注油をします。オイラーはギターの弦を割り箸にマステで止めただけの代物ですわw

スローガバナは2速式なのでレバーが2本繋がっています。

この様に取り付けないと正常に動かないので注意。

このカメラプリズムにモルトが使っていないのは良いのですが、非常にたくさんのモルトが使われています。シャッター幕にまでモルトが貼り付けてある。始末が大変ですわ。マジでw

プリズムカバーのツノは瞬間接着剤でもくっつきませんでした。

なので、今回もエギング用のPEラインを使ってマイクロフックを自作して左右のバネを接続しました。
フックを付けてあるので分解可能ですw

今回はYASHICAのスミ入れの剥がれがひどかったので修正しました。

このカメラあちこちにモルトが使われています。シャッター幕にもモルトが貼ってありました。シャッター幕以外のモルトは貼り直しましたがシャッター幕には貼りませんでした。。。光線引き等を起こさなければ良いのですが…

こんな所にもモルトが有りました

モルトを貼りながら組み立てていきます。其処彼処にモルトがあります。このカメラはモルトの消費量が多いなぁ〜

最終チェック

友情出演はAUTO YASHINON-DS 501/1.7 ですw。
シャッタースピードの問題はなくなり全速良好になりました。プリズムの傾きもまあ大丈夫でしょう。
巻き上げレバーだけはハンダ付けなんで不安が残りますね。せめてロウ付けをしたいですね。
しかしバーナーで炙ると変色しそうだしなぁ悩ましいです。
まあ折れたらまた考えますかねぇ。

コンディション認定

巻き上げレバーに不安が残るので難あり品以下。使えるけど「ジャンク品」ですね。

あとがき

ぐりやん
ぐりやん

最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回は1974年に発売された、ミノルタ製の一眼レフをレストアしていこうと思います。
乞うご期待w

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