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和製ズミクロンの異名を持つ富岡光学製レンズ XR RIKENON 50mm F2 初期型|ジャンクレンズを分解修理 Get’n restore

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最近の寒さと天気の悪さで調子が出ない、ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物は1978年にリコーXR500の標準レンズとして発売され、和製ズミクロンとかPoor-man’s Summicronなどと呼ばれているレンズRICOH XR RIKENON 50mm F2 初期型です。

XR RIKENON 1:2 50mm RICOH LENS MADE IN JAPAN

このレンズはその筋では有名なレンズで製造は富岡光学、中古市場ではかなり人気があります。
中でも金属鏡筒で最短撮影距離が45cmな最初期型は特に人気が高いようです。
構成は50mmの標準レンズではごく一般的な5群6枚構成です。

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和製ズミクロンと呼ばれる 45cmまで寄れる初期型がオススメ

状態の確認と整備の方針

外観はそこそこですが、ジャンク入手だけに超カビ玉です。それもかなり酷いです。
全てのレンズエレメントがカビているようです。

ピントリングを回すとトルクは一定ではありませんのでヘリコイドグリスの入れ替えが必要です。
絞りリングの回りが悪いですが、絞り羽根の動きは悪くないです。
絞りユニット以外全バラして全てのレンズを取り出して洗浄、ヘリコイドと絞りリングのグリスアップを行うことにします。

分解

まずは前群を取り外すために、前から分解していきます。
3本のイモネジを緩めて前枠を外します。

前枠を外すと前玉を外せる状態になりますがネジロックが使われているため、かなり固いです。
吸盤オープナーでは歯が立ちませんでした。

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レンズを分解時に傷つけにくい。拙者愛用のタイプです。オススメ

最終手段としてカニ目回し(JHTカメラオープナー)を使いましたが、溶剤で緩めてから取り外した方が良いでしょう。
JHTカメラオープナー(JHT9510C)はどうしても開かないカニ目を開けるときに非常に役に立ちます。この形状からかなりのトルクをかける事が出来て、しかも押さえつけやすいのでカムアウトもしにくいです。交換用のビットも別売されているので先端を加工するのにも安心ですね。
これオススメですよ。

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どうしても開かないカニ目に最後の手段

前群の3枚を取り外したところやはりカビが酷いですね。第2群はそうでも無いか。

次は後群です。後群は絞りリングなどを取り外してから、ユニットごと外します。
こちらもネジロックでガッチリですよ。溶剤で緩めて100均の瓶オープナーでなんとか外せました。

後群もカビてますね。

クリーニング

レンズエレメントが取り外せましたので洗浄していきます。5群なので5つのレンズエレメントを洗浄します。

第3群と第4群はフレームに接着してあるのでそのまま洗浄しました。
そして前群と後群を組み立てました

光に透かして見ると特に前玉にはスレとクモリが残ってます。残念だなぁ。

もちろんヘリコイドや絞りリング周りもクリーニング、グリスアップして組み立てました。

最終チェック

残念ながら前玉に薄いクモリ、後玉にキズがありますが、使ってみたらそこそこいけそうです。

どうですか?結構写るし、クモリの影響もそれほどでもなさそうな気がします。

ヘリコイドと絞りリングはスムーズに動く様になりました。

コンディション認定

PENTAX ME-Super + XR RIKENON

前玉に薄いクモリと後玉にコーティングのスレがあるものの、各部スムーズで使用可能な「難あり品」に認定です。

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和製ズミクロンと呼ばれる 特に初期型がオススメ

あとがき

最近ジャンクをあまり見なくなった初代XR RIKENONです。元々安価だった事もあってかキレイな個体が少ない様です。またコーティングがクモり易いとの噂もあります。キレイなものを見つけたら入手してみるのもよいでしょう。ただし気をつけて頂きたいのは、このレンズは転売ヤーにも人気ですからネットフリマなどで「私は素人だからわからない」などと称しながらレンズだけを大量に売りさばいている人からの購入には十分にご注意ください。
このレンズを撮った写真を並べてみますが、同じレンズが撮り方によってこんなにも変わるのですよ。

ぐりやん
ぐりやん

最後まで読んでいただき感謝です。
次回からはまたズームレンズに戻りまして、某カメラメーカーの望遠ズームレンズをレストアしていきたいと思います。
乞うご期待w

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