ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物はトプコンのユニです。

TOPCON UNI
このカメラは世界で初めてTTL露出計を内蔵したレンズシャッター式一眼レフでした。
発売は1964年(昭和39年)11月で、東京光学機械株式会社:トーコー(現トプコン)のカメラです。最大の特徴は廉価版のカメラでありながらトーコーの最新技術が惜しみなく投入されているところでしょう。

ミラーの反射面につけられたスリットをすり抜けた光をミラーの裏に設置されたCdSで測光するというミラーメーター式露出計はトプコンの最新技術で、1963年に世界で初めてTTL測光を実現したREスーパーで採用されたものと同じであり、当時としてはかなり先進的な技術でした。

また、レンズシャッターながらバヨネットマウントによりレンズ交換ができるという変わったカメラでもありました。

そして機械制御式のレンズシャッターながらシャッター速度優先式の自動露出(AE)およびマニュアル露出での撮影ができます。赤字で表示されているシャッター速度(1/8秒より速い速度)でのみAEが使えます。AE時の絞り値はファインダー内に指針で表示されるという凝ったものでした。
標準レンズはUVトプコール 53ミリF2、シャッターはセイコー舎SLV(B・1~1/500秒)
交換レンズとしてはUVトプコールF3,5・35ミリ(9,800円),UVトプコールF4・100ミリ(9,800円)、UVトプコールF4・135ミリ(14,500円)が用意されました。
現在フィルムカメラを求める人々は、その当時買えなかった高級機を嗜好するのは当たり前の話で、当時の廉価機であるUNIに注目する人は少ないようです。しかもこのカメラはプリズムが腐食するという持病があるため全く人気が無いネコマタギカメラとなっています。ジャンカメハンター的には好都合なわけですねw。
種類:レンズシャッター式EE35ミリー眼レフ
レンズ:標準…・UVトプコール53ミリF2(4群6枚)専用バヨネットマウント
焦点調節:マイクロプリズムとマット面
シャッター:ビハインド式セイコーシャSLV(B・1~1/500秒MX接点,セルフタイマ一付)
ファインダー:ペンタ固定式 倍率0.75倍露出計指針は適正絞り値を表示
露出計:CdS式TTL ミラーメーター開放測光式 シャッター先決式EE ASAでEV5~ 18
巻き取り:180度(準備角20度)1回操作式レバー フィルムカウンター自動復元式
大きさ:横幅136✕高さ93✕奥行84ミリ(標準レンズ付)840グラム(標準付)
当時価格:26,800円(皮ケース2,000円)
ちなみにREスーパーは、58mm F1.8付きで54,000円だったようです。UNI安っw
状態

標準レンズ53/F2付きで入手しましたが、シャッターが動かずファインダーは真っ暗でペンタカバーに大きな打痕があり、振るとカタカタ音がする。(おそらくペンタプリズムが遊んでいます)
標準レンズは大きなカビありな(おそらく第2群)これまたひどい状態です。まあ、お札1枚とちょっとで買った激安ジャンクなので文句は無いのですができれば修理して使ってみたいと思います。
分解
ファインダーが見えないのはペンタプリズムの腐食に間違いないでしょう。(どうやら持病らしい)こちらはどうにかするとしてまずは分解してシャッターが動かない原因を探ります。

トプコンカメラの分解には鬼門があるのはご存知でしょうか?この巻き上げレバーの軸上に黒や蛇の目の飾り蓋がついている場合、これをきれいに剥がすのは至難の業なのです。このカメラもすでに分解歴があるようで、工具を差し込んでこじった後がある上、黒いカバーがベコベコでした。
アセトンを染み込ませながら根気よく剥がせばきれいに剥がせますが、アセトンの取り扱いには十分気をつけて自己責任でお願いいたします。

チャージといえば底蓋から見える事も多いのでまずは底蓋を開けてみると、曲がったピン状の部品が出て来ました(上写真左)そして上カバーを開けるとペンタカバー部の裏にあった腐ったモルトにくっついた謎の部品が出て来ました(上写真左)嫌な予感がして、冷や汗が出て来ました。
とりあえず触った感じは、巻き上げや2重写し防止機構は正常っぽいですが、レンズシャッターもしくはミラーボックスのチャージに問題がありそうです。どちらかといえばレンズシャッターが怪しいですね。分解の予備知識を得るためネット界隈で情報収集したところ、このカメラはミラーBOXや前板レンズシャッターがごそっと抜ける構造みたいなです。

ボディ上下を開けて邪魔な配線や連結されているカムなどを探して取り外し、貼り革を剥がし、前板ごと臓物(シャッターブロック)をゴッソリと抜き取ります。(準備さえすればすんなり素直に外せます)
シャッターブロックの分割
さてシャッターブロックは、フィルムレールやアパーチャーと一体となったミラーボックスユニットと、前板とレンズシャッターが一体となったレンズシャッターユニットに分割できるようです。

連結されているギア全てにマーキング(重要です!)して、ミラーボックスユニットと、レンズシャッターユニットを分離しました。
致命的故障(レンズシャッターの破損)
いよいよレンズシャッターの裏側が露わになり、故障箇所がわかりました。一眼レフって言うのはミラーBOXを動かすパワーとシャッターを動かすパワーを蓄えるスプリングが別々にあるのが通常です。普通のフォーカルプレーンシャッター式一眼レフの場合は、ミラーBOXのスプリングとシャッター幕を駆動する部分のスプリングに別々にパワーが貯められます。
一方、レンズシャッター式の一眼レフの場合、ミラーボックスのスプリングにパワーが蓄えられるのは同じですが、レンズシャッター式ですからシャッターを動かすパワーはレンズシャッターに蓄えられます。その仕組みはかなり複雑でミラーボックスにある回転軸?から半自由なカップリング?(呼び名がわからない)みたいな構造で連結され、レンズシャッターのチャージ軸を回転させます。

で、そのレンズシャッターのチャージ軸が折れていました(大汗)

レンズシャッターからチャージ軸を抜き取って確認してみる事にします。

これがポッキリと折れていたチャージ軸です。元々は軸に穴がありピンが刺さっていたようです。その穴の部分が応力の集中やその他の原因でポッキリと逝ったようです。
つまり今の私では修理は不可能です。(技術があるところに依頼すれば出来るかもですがウンビャク円のカメラにかける修理コストとしては全く割に会いません。2号機を買う方が安いですからね。
合理的設計に感動!
このカメラを分解して感じたのは設計の素晴らしさです。

シャッターブロックに殆どのメカが集約されたかなり合理的な設計に感心してしまいました。シャッターブロックに、レンズマウント、レンズシャッター、ミラーBOX、フィルムレールまでが一体化されていますから、レンズをつけてピントの確認もできますし、シャッター動作確認もできます。(ミラーのリターンとシャッターの開放は手でやる必要がありますが)そんな仕組みですから、構造がを理解すれば分解はとても簡単です。これはとても素晴らしい設計といえます。カメラを分解していつも感じるのは、設計者の天才感ハンパないっtことです。しかし、廉価機にここまでやるとは俄然トプコンが好きになってきました。やばいっすw。(て言うか、もうすでにトプコンのネコマタギLS-SLRが手元に何台もww)
コンディション認定
レンズシャッターユニットの軸折れですから結局は修理不能と判断。プリズムは腐食がひどく真っ暗のまま。いわゆるparts only 部品取り専用でカメラとしては使い物にならない。
しかしレンズはなんとか使えそうな気がします。レンズ+部品取り=1,800円ならまだ良いかOrz....
あとがき
今までの勝率はかなり高いと思いますが、これは無理ですね。まあ、部品取りやマウントアダプターを作る素材としても使えそうですから良い事にしましょう。YouTubeにも動画をアップしておりますので宜しけれはご覧くださいませ。
…悔しい

最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回は、このカメラについて来た標準レンズをレストアしていずれやって来るであろう2号機の襲来に備えるとしましょうw
乞うご期待w





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