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Steky 戦後間も無く登場した素敵なカメラ!をレビュー

この記事は約5分で読めます。

ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物はステキー3Bです。

ステキー登場の背景

終戦直後、日本では写真フィルムの供給が厳しく制限されており、一般市民がフィルムを手に入れるのは困難な状況でした。そのような中、戦前から存在していた小さくて安価な「豆カメラ(サブミニチュアカメラ)」が、駐留軍(進駐軍)兵士たちの間で「面白い日本の工芸品」として注目を集め、人気が爆発しました。GHQは日本経済を立て直すため、カメラを「輸出産業の重要品目」の一つと位置づけました。当時、日本の製造業が外貨を獲得する数少ない手段の一つがカメラだったのです。この方針により、多くのカメラメーカーが輸出を奨励されました。ステキーに「Made in Occupied Japan(占領下日本製)」という刻印がされているものが多いのは、当時のこうした歴史的経緯を反映しています。
初代ステキーの開発元である「朝日無線工業」は、後のリコーとなる「理研光学工業」のグループ企業でした。朝日無線工業は1953年理研光学工業に吸収合併され理研光学工業は1963年にリコーとなるのです

ステキーⅢB

特徴・主要機能

  • 超小型ボディ: サイズは約6cm、厚みは約4.5cmという非常にコンパクトな設計
  • メカニカルな魅力: 「ずっしりとした」重厚感があり、超小型ながらカメラとしての機能をしっかり備えています。
  • レンズ交換システム: このサイズのカメラでは珍しく、レンズ交換が可能です。
    • 標準レンズRiken Steky 2.5cm F3.5(35mm換算で約65mm相当のトリプレットレンズ)。ピントは固定式
    • 望遠レンズSteky Tele-coated 40mm F5.6。こちらは回転ヘリコイド式で、無限遠から1mまで焦点調節が可能です。
    • どちらのレンズも6枚羽根の虹彩絞りを搭載しています
  • シャッター: 1/100、1/50、1/25秒およびバルブ(B)が選択可能なエバーセット式シャッターを採用しています
  • ファインダー: 小さな逆ガリレオ式ファインダーを搭載しています。

実用上のポイント

  • 撮影のコツ: シャッターレバーのストロークが長いため手ぶれに注意が必要です。また、二重露光防止機構がないため、撮影ごとに自分で巻き上げと多重露光の管理を行う必要があります。自動まき止め機構は搭載されています
  • 推奨設定: シャッター速度が最高1/100秒のため、ISO100のフィルムを使用するのがおすすめです。天気の良い日に1/100・F16付近で撮ると適正露出となります。

16ミリ写真用フィルムの現状

現在の状況:

  • 国内の状況: 現在、日本国内においてステキーなどのスチルカメラ用、シネカメラ用の16mmフィルムは生産されていません。しかしシネカメラ用のフィルムは米国コダック製が入手可能です。
  • その他: 北海道にある「かわうそ商店」が、ドイツのフィルモテック(FilmoTec)社が製造する「ORWO UN54」などの16mmフィルムを輸入・販売しています。

使用上のヒント:

  • 長さの選択: 100ft(約30m)のバルクフィルムを購入した場合、1回の撮影で約40cm程度しか使用しないため、理論上は60本以上の撮影が可能です。しかし、かわうそ商店ではより短い10m巻きも用意されているため、こちらを入手することをおすすめします。
  • 代替手段: 必要であれば、映画用16mmフィルムをそのまま購入して流用することも可能です。映画用はポジとネガがありますから購入時は間違えないように注意が必要です。
  • 加工の難易度: 別の幅のフィルムを自分で16mm幅にカットして使用する方法もありますが、非常に難易度が高いと言えます。

撮影後の現像については、一般的なカメラ店での対応は難しいため、自家現像を行う環境を整える必要があると述べられています(22:32-22:42)。

実機レビュー

1. フィルムの装填

  • カートリッジの準備: 2つの小さな専用カートリッジを使用します。送り側のカートリッジに暗室でフィルムを巻き取りますが、フィルムの先端をスプールにテープ等で固定すると、取り出し時にフィルムが突っ張って抜けなくなるトラブルの原因となるため、貼り付けないこと
  • セットの準備: フィルムを詰めた送り側のカートリッジからフィルムを引き出して巻き上げ側のスプールのスリットにフィルムの先端を細く整えて差し込み、カートリッジの蓋を閉めたます。二つのカートリッジは同じものなので送り側受け側の認識ができるようにマーキングしておくことをおっ薦めします。
  • 本体へのセット: 二つのカートリッジがフィルムで繋がった状態のままカメラ本体に挿入します。レバーを倒して圧板を固定したらカメラの蓋を閉めます。
  • カウンター設定: 巻き上げた後、カウンターを「0」に合わせ、巻き止め解除レバーを操作して「1」に進めてから撮影を開始します。

2. 撮影のコツ

  • 手ブレ対策: カメラが非常に小さく軽量で、シャッターボタンのストロークが長いため、手ブレしやすいです。安定した保持を心がける必要があります。
  • 多重露光の注意: このカメラには二重露光防止機構がないため、撮影ごとに手動で巻き上げとカウンターの操作を確実に行う必要があります。
  • 露出: シャッター速度が最高1/100秒と遅いため、ISO 100のフィルムを使用し、屋外の明るい環境で絞りをF16程度に絞り込む運用が適しています。レンズはF3.5で最低シャッター速度は1/50であるためEV9程度、雨の屋外や明るい室内程度が限界です。

3. 現像など

  • 取り出し時の注意: カートリッジの遮光用テレンプが劣化している可能性があり、光漏れのリスクがあるため、なるべく暗い場所でフィルムを取り出す、もしくはカートリッジのテレンプを貼り替える必要があるでしょう。
  • 現像環境: 一般的なカメラ店での現像は困難です。私は16mmフィルムに対応した現像リールを3Dプリンターで自作し、自家現像しています。かわうそ商店では16ミリフィルム用の現像リールが販売されているのでこれを購入するという手もあります。(参考:110フィルムも16ミリ幅です)

作例紹介

かぶっています。カートリッジのテレンプ不良によるものだと思います

2枚目まで被りがありました

3枚目からは被りはなくなりましたがアンダーなコマが多い

アンダーですがよく写っていると思います

最後のコマのみ40mmレンズでの作例です。

撮影データ

カメラ:StekyⅢB
レンズ:Riken Steky 2.5cm F3.5 Steky Tele-coated 40mm F5.6
フィルム:ORWO UN54(16mm)(ASA100)
現像:D-76処方(自家調合)
定着:ラピッドフィクサー
スキャン:SONY α7Ⅱ digitaize

あとがき

Steky ⅢBは、非常に手間がかかるカメラですが、そのメカニカルな美しさと超小型さは、フィルムカメラ愛好家にとって非常に魅力的な一台であると思いますよ。

ぐりやん
ぐりやん

最後まで読んでいただき感謝です。
どうですか?ステキー挑む気になったでしょうか?
16ミリ環境を整えれば110もいけるし16ミリカメラは小さくてかわいくて安いのでたくさん買っても満腹にはなりませんよw

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らいか
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