Asahi Opt. Super-Takumar 1:3.5/28(前期:F16)
アサヒペンタックス スーパータクマーの28mmF3.5です。前期型(フィルター枠58mm:7枚玉)のF16タイプになります。こちら見ての通り外観はボロボロです。
今回入手したの27本のジャンクレンズ中、一番傷だらけでボロボロなレンズです。
状態確認
外観もボロボロならば、マウントも傷んでいます。
後玉は意外とまともな気がしますがどうでしょうか。
A-M切り替えレバーがありません。部品採りされてしまったようです。
前玉は小キズが多数あり大きな傷もあります。フィルター枠は変形しネジ山の損傷もあります。
また前枠が外れてブラブラです。(上の方に大きな隙間があるのが分かる)
どうしてこんなことになるのか、想像できませんねぇ。
ピントリングを操作してみると、ヘリコイドグリスが切れていてダメダメなので、どうしても分解しなくては整備ができません。
では取りかかろう。
分解開始
まずは、ぶらぶらになっているレンズ銘板をどうにかしないと始まりません。
まずは、レンズ銘板をなんとかする
タクマーは前から分解!が基本ですので前から銘板吸盤オープナーで外してっ…
と?
外れません。
どうやってもレンズ銘板が外れません。
途中までは回りますが、フィルター枠の損傷があるためなのか、どうしても回りません。
で、こんな裏技で回しました。
要はゴムが滑って回せないので、滑らないように3M社の強力な両面テープで吸盤オープナーにくっつけてまわしました。
実はこれ良くやる裏技なんですよね。最終手段で銘板に穴開けてカニ目レンチで回す人も多いみたいなんですが、これ試してみてほしいですね。結構なトルクをかける事ができますよ。
こんな感じでw
苦労の末、前枠から分解開始
そしてやっとの事で、前枠がはずれました。
前枠を止めている3本のネジのうち2本がはずれていました。3つのネジ穴のうち2つはネジ穴周りが損傷しているのがわかると思います。緩んだネジが長い間をかけて削って行ったのでしょうね。
外れたネジは鏡筒内に転がっていましたから回収できました。
前玉はギタギタの傷だらけです。サンドペーパーで擦ったかのような酷さです。
内部は思ったより綺麗でした。
ヘリコイド付近
しかしヘリコイド付近はとっても汚い。
こりゃ、オイルスプレーでヤラカシてますかねぇ?
一応マウント部まで分解して清掃とAM切り替えレバーの取り付け部を確認します。
やはり人為的に取り外されたようです。部品どりでしょうな。
AM切り替えレバーは他のジャンクから移植しますかねぇ。
最終チェックとコンディション認定
A-M切り替えレバーがありませんから、内部でAに切り替えておきました。
Mに切り替える為にはマウント部を分解する必要があります。
ヘリコイドや絞りリングはスムーズに動きますが、前玉の傷が酷すぎてソフトフォーカスレンズとしてしか使い道はないでしょうね。
これで完成としますが、コンディションは「前玉キズ多し、AM切り替えレバーなしのジャンク品」ですね。
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