ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物はZeissIkonのSuperIkonta531です。
日本ではスーパーセミイコンタⅡ(2)と呼ばれるカメラですね。

先日紹介したIkonta530の改良版で、多重巻き上げ防止機構等が搭載されたタイプです。
ZEISS IKON SUPER IKONTA531について
発売は1936年で、レンズのS/Nから調べた製造年も1936年で間違いなさそうです。
製造から80年以上経ちますね。

レンズはIkonta530と同じで、みんなの憧れCarl Zeiss Jena Tessar 7cm F3.5のノンコートですね。
シャッターはデッケル社のコンパーラピッドでTが廃止されてB,1,2,5,10,25,50,100,300,500大陸系列と呼ばれる並びになっています。
外観における初代との違いは外観のメッキがクロームメッキになりメッキ部分が多くなっています。
あとは、貼り革の刻印が横位置にあわせた向きに変更されたことですかね
機能的に大きいのは、二重写し防止機構が内蔵されたこと。それに伴って巻き上げノブが上部に移されたところ。
巻き上げノブの横にレリーズボタンも搭載されました。530はレリーズがレンズシャッター周りに付いていたので使いにくかったんですよね。

またフィルムが進む方向が逆になったため赤窓が下寄りに移動され、赤窓に遮光シャッターが搭載されました。
そしてファインダーにアルバダ式ブライトフレームが内蔵されました。
状態を確認してみる
展開状態、いろんな物が写り込んでいます(汗)

すでにシャッターと蛇腹の連結を解いているのは秘密ですw
では、細かく状態を確認してきます。
外観は年相応のやれ具合ボロボローです。
塗装は所々に剥がれが有りアルミ地が見えています。
貼り革は、ツァイスの特徴イボイボは少なめですが、一度剥がしてはり直されてのでは無いかと思います。欠損はないです。全てオリジナルでZEISS IKONやSuperIkonta 531 MadeinGermany IndustriaAlemanaなどの刻印や模様もキレイに残っています。
ところでIndustriaAlemanaとはどういう意味でしょうか?調べてみますとドイツ工業の様な意味らしくスペイン語の様です。
英語圏とスペイン語圏への輸出用だったのでしょうか?
動作確認
続いて作動確認をば。まずは、レンズ展開ボタンを押してみます。
ファインダーがシャキンと展開されましたが前蓋は全く反応ありません。前蓋の足を引き出してぐいっと引っ張ると前蓋がパカんと開きました。
ドレーカイルプリズムは固着していて全く引き出せません。
蛇腹は汚いけど、80年以上経つわりに状態は良いです。

気を取り直して、展開状態で外観を再度見てみます。
一番気になる蛇腹の状態は、まあまあキレイで穴もなさそうです。この当時のZEISSIKONの蛇腹は質が良いですね。 レンズのクモリは少なくまあまあキレイですが、薄いカビが多い様です。
シャッターは低速以外全速OK。スローは粘っています。
シャッターボタンやら二重巻き上げ、二重写し防止機構はOKです。
絞りはレバーOK。羽根に油もありません。
ピントリングはNG、動きません。
ドレイカイルが立ち上がらないので距離計はチェックできません。
ファインダーは汚れているけどOKですね。アルバダ枠は薄いです。
手さげ、裏蓋、圧板、赤窓、赤窓シャッターは若干ざらつきありですがまあOK、巻き上げノブは赤マークも含めOK
530に有った裏蓋内のZeissIkon film 《Pernox》の印刷(デカールかな)は無いようです。
あとがき

最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回はこのカメラをレストアしていこうと思います。
乞うご期待w
コメント