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KMZ FT-2 | さてさて、ソビエトの箱形パノラマカメラについてw

この記事は約6分で読めます。

今日は、前回エントリのパノラマ写真を撮影したカメラを紹介してみたいと思います。

クリックで拡大 枠外クリックで戻る(左端が白いのはレリーズ後にチャージレバーが指に引っかかってしまったためです)
撮影データ

КМЗ ФТ-2
Индустар-50 F=5CM 1:5
Arista EDU Ultra 100 
D76処方24℃:5min.
Nikon COOLSCAN V

パノラマカメラLOVE

実は拙者、パノラマカメラが結構好きでして、いくつか持っていたりします。
Pict2764
そこで、並べてみました。
左上段から

HOLGA120WPC
HOLGA135Pan
GAKKEN Stereo Pinhole Camera

HOLGA120Pan
Horizon Perfekt
KMZ FT-2

です。
HOLGA135PanとHOLGA120Panは日本未発売ですね。
どのカメラもアパーチャーの上下をマスクする擬似パノラマではなく、フィルムを横に長く使う本格的なパノラマカメラです。
HorizonとFT-2以外はトイカメですが(^-^;

さて、FT-2についてです

KMZ FT-2

KMZ FT-2は、コンパクトですが、ずっしり重いカメラです。重さは1キロ近くあります。
金属の塊って感じです。

これカメラに見えますか?
カメラには見えませんよね~

FT-2の細部を見る

さて軍艦部を見ていきます。

まずは赤いものが目につきますが、これはパノラマカメラには必須の水準器です。
が、不正確です(^-^;
そして色々謎のレバーがついていて、プレートには何やら文字が?
プレートの上の丸いのは巻き上げダイアル、巻き戻しはありません。
その右の大きめのレバーがシャッタチャージレバー
その下の小さな二つのレバーがシャッタースピード設定レバーです
そしてその右の12までの数字があるのがカウンター
その上の銀色のボタンがレリーズボタンです。
プレートの文字は、数字の他はキリル文字で読めませんが、カメラとして使うには十分です。
ですが、なんて書いてあるか気になりますよね。

キリル文字を解読せよ!

てことで、まずは書いてあるキリル文字から解読してみましょう。
まずこれ。

上から順に英語化!

FT-2
INDUSTAR-50
F=5cm f=1:5
KMZのロゴマーク
INSTALLATION
EXPOSURE
1/400
1/200
1/100

FT-2:一番上はカメラの名前です。FT-1とFT-3も存在するらしいです。
INDUSTAR-50:これはソレカメ好きならばよく聞くレンズの名前ですね~
Lマウントの INDUSTAR-22なら持ってるんですけどね。
INSTALLATION:若干意味不明ですねー。
直訳すると設置あたりが妥当なんでしょうがイマイチですね。
EXPOSURE:まこれは露光のことですね。
と、ネット上で英語圏への輸出仕様と思われる英語表記のFT-2を発見したのでチェックしてみると

FT-2
INDUSTAR-50
EXPOSURE TIME
SETTING
1/400
1/200
1/100

と表示してあります。
こちらならば、意味ばっちりですね。
そしてシャッタースピードとレバーの位置が図示してあります。
実はこのカメラレンズのF値は固定ですからシャッタースピードだけで露出を決定します。

で、後ろファインダーを起こした下側を見ると

CCCPは分かるけど、あとは何と書いてあるのか
と?
調べてみると、
MADE IN USSR
て事みたいですね。

FT-2のスイングパノラマ機構の原理

このカメラは先日お見せしたような(このエントリの一番上にも貼っておきました)パノラマ写真を撮ることができます。
仕組みは最近のデジカメに付いている(iPhoneにもね)スイングパノラマ機能と同じようなものです。
しかし、カメラをスイングさせるわけではなく、なんとカメラの中でレンズがスイングするのです。
カメラの中でレンズがスイング?と言うより回転しながらフィルムに像を焼き付けてゆくのです。
絞りはアリマセン。F5固定です。
シャッタースピードは1/400 1/200 1/100しかありません。
ですのでISO100のフィルムでEV11~EV13の明るさにしか対応できません。
ほぼ屋外専用ですね。不便ですねー。
では、細かく見てみましょう。
まず気になるレンズですが

このように外からは見ることができません。
カメラの真ん中にある円筒状の回転体(以後ドラム)の中にレンズが収まっています。
ではFT-2の子孫であるHORIZONを見てみましょう。

こちらはドラムのスリットが露出しています。
このスリットの奥にレンズがありまして、このドラムごとレンズが回転するようになっています。
ドラムの後ろ側(フィルム側)にもスリットがありまして、湾曲したフィルムに沿って回転するようになっているのです。

FT-2のスリットも露出させてみました。奥に光るレンズが見えますね。
では、フィルムはどのように装填されるのか?

フィルムガイドがドラムに沿って湾曲しておりドラムに沿って装填される仕組みになっています。
HORIZONの方がわかりやすいですね。
しかしFT-2のフィルムガイドレールの大きさはすごいですね。
これはレンズの焦点距離からくる違いなのです。
HORIZONは28mmレンズなのでフィルムレールの直径は28x2で56mmですが、FT-2は50mmレンズですから計算するまでもなく100mmもあるのです。
HORIZONのレンズの焦点距離は28mmなので120度の画角を得るために必要なフィルムの長さは
28×2×3.14÷3=58.61(mm)
ですね。
ところがFT-2のレンズの焦点距離は50mmなので
50×2×3.14÷3=104.67(mm)
も必要になるわけですね。
実際両者のフレームサイズは
HORIZON 59mm
FT-2 110mm
て事ですので、まあ私のいい加減な計算もだいたい合っているのかなと思います。

要!専用フィルムマガジン

実はこのカメラ使うのは結構大変です。
とりあえず、普通の135フィルムは使えません。フィルム自体は35mmなのですが、実はFT-2には専用フィルムマガジンが必要なのです。

一番上が通常の135のパトローネ、真ん中が組み立てた状態のFT-2専用マガジン、一番下が分解したFT-2専用マガジンです。
パトローネと専用マガジンを比べると幅がちがうのが分かると思います。ですのでパトローネの小改造では対応は難しいと思います。
FT-2を購入される方は専用マガジンが2つ付いている事を確認してから購入しましょう。
もちろんフィルムを巻き直す手段がなければ使うことは不可能ですけど(^-^;
それと、ライカ判は1枚撮影するのに36mm+2mm(コマ間)が必要ですが、このカメラは110mm+2mm必要です。ですから36枚撮りと同じ長さのフィルムを詰めても12枚程度しか撮れません。

終わりに・このカメラの魅力

では、このカメラの魅力とは?
50mmレンズで120度の画角を持つところ。
パノラマカメラにしてはコンパクトなところ
そして、キワモノカメラを持つ喜び。

あなたも一台どうですか?
マガジンが2つ付いている事を必ず確認してから購入しましょう。

注:ebayではとても高値で取引されています。
私のはもちろん安かったですw

参考
Living Image Vintage Camera museum SovietCAMS.com ソビエト連邦カメラ:ソ連・ロシアレンズの紹介 ZENIT

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