朝からWBCを見て歓喜していた、ジャンカメ ハンターのぐりやんです。
今日はもう決勝ですね。ガンバレ侍ジャパン!
さて、本日の獲物はPETRI PENTA V6の黒塗りです。
PETRI PENTA V Ⅵ
このカメラは先日整備したPETRI PENTA V の後継機です。名前がめんどくさいためV6と書かれる事が多いですが正しくはⅤⅥなのでしょうね。
発売は1965年、巻き上げレバーに指当てのプラスチックが無いため前期型でペンタカバーの文字が中抜きのため中期のモデルなようです。黒塗りなのでカッコイイですね。
状態
状態はと言いますとまずシャッタがスタックします。具体的にはレリーズするとミラーが上がって先幕は走るけど後幕が全く走らない状態です。
巻き上げると後幕とミラーが戻ります。
ペンタプリズムには若干の腐食があります。
セルフタイマーレバーが折損しています。腐食のためでしょうかね?
あとはまあ汚くてボロいですw
フィルム室の中も汚いですね
分解
前回と同じように分解すればと思いましたがペンタカバーと軍艦部のカバーは一体型になっていて一般的な一眼レフと同じです。
そのほかはPENTA Vと全く同じ手順でミラーボックスを取り外すことができます。ただシンクロ接点がボディ底に近い位置に移設されたため一箇所ハンダを外す必要があり少しめんどくさいです。
ハンダが下手っぴですね。ここは一旦外さないとミラーボックスが外せませんよ。
貼り革を剥がす必要がありますがPENTA Vのようにボロボロと崩壊していくことなく素直に剥がれてくれました。
シャッター幕の状態
シャッター幕の状態は汚いですがなんとか使えそうな感じです。
企業秘密の施工でシャッター幕のしなやかさを復活させて、微小なピンホールは皮革用のタッチペンで埋めました。一時凌ぎではありますがこれでどれぐらい持つのか検証も兼ねて試しに様子を見ることにします。
その他の調整
シャッター幕はある程度柔らかくなりましたがシャッターのテンションを調整しても正常に動くまでには至りませんでした。PENTA Vの時と同じように後幕がうまく走り出さないのです。
そこで同じようにシャッター制御部を分解してグリスアップしてみますがイマイチですね。
あちこちいじっているとどうやらあるパーツの取り付け位置でシャッターの動きに影響を与えている事が分かってきました。上の写真で外してあるパーツです。
取り付け位置を少しづつ変えながら調整してなんとか良くなりました。
ミラーボックスのモルトは最近張り替えられたようで綺麗でした。
ペンタプリズムは劣化したモルトをクリーニングするだけに留めました。接眼レンズは取り外してクリーニング。
折損していたセルフタイマーレバーは3Dプリンターで作りました。積層痕はめんどくさいのでそのままですw
もちろんちゃんと使えますよ!
余談ですが、このカメラのフィルムカウンターは動きが独特で、面白いです。巻き上げる時に一コマ進むのがスタンダードですがこのカメラはシャッターレリーズしてシャッターが走り終わりミラーが戻るところでカウンターが一コマ進みます。面白いですねー。
シャッター速度は1/2に設定してあります。レリーズするとミラーが上がりその後先幕が開いた後スローガバナが1/2秒間作動します。(レリーズしている指の横で動いているレバーがスローガバナと連動しています)その間シャッター幕が開いていてフィルムに露光します。ガバナが作動後、後幕が閉じてミラーが下がる時にカウンターを作動させて一コマ進めるしくみになっているんですね。
オモロい!っすね。
最終チェックとコンディション
一応動くようにはなりましたがファインダーは汚いですし、外観はなんだか見窄らしいですw
ですからコンディションは難あり品ですね。
あとがき
最後まで読んでいただき感謝です。
ペトリの一眼レフは構造が独特ですね。
さて次回は1969年に発売された、ちょっと変わったCANONの一眼レフをレストアしていこうと思います。
乞うご期待w
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