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PETRI PENTA V ボッロボロのジャンクカメラの分解修理に挑戦 ミッション・コンプリートなるか?

この記事は約6分で読めます。

ジャンカメ ハンターのぐりやんです。
本日はいよいよPETRI PENTA V 最終章です。
さて復活したのでしょうかww
前回まででシャッター幕の取り付けまでは終わったのですが元どおり組み立てていかないといけません。ところが(汗)

スローガバナが連動しない

シャッターダイアルを低速側にセットしてもスローガバナがチャージされません。
じっくり観察しますとこの変な形の真鍮製のパーツが低速用の調速カムで、どうもこのレバーが調速カムに接触しないとおかしい気がします。ちなみにこの状態は1/2秒です。

で、このレバー下のシャフトを辿るとどうやらこのネジが緩んでいるかも。
レバーをちょっと少し動かしたら動いたんでやはり緩んでいます。

レバーを調速カムに当たる位置まで動かしてネジを締めるとスローガバナが連動するようになりました。

あとはモルトを貼りつけながら組み立てて完成…とは問屋が卸してくれませんでした。

駄々をこねて正常に作動しない

ミラーボックスを取り付けるとレリーズボタンを押すだけで全てのシャッターシーケンスが作動するようになるのです。
流れ的には

  1. レリーズ
  2. ミラーが上がり、上がり切ったところでシャッターへバトンタッチ
  3. 先幕がスタートして設定時間経過後に後幕がスタート
  4. 後幕が閉まったところでミラーボックスへバトンタッチ
  5. ミラーを元に戻す(ここでたまに止まってしまう)

そこでシャッター速度を変えたりレンズを付けたりしながらシャッターテストを繰り返したが安定しない。スローシャッターを数回切るとかなりの確率でミラーアップ状態でスタックする。よく確認するとシャッターが閉まってもミラーが戻らないことがわかった。いわゆる低速時時のクイックリターン機能の不良ですね。

原因を探るがなかなか原因がつかめない。

どうやらシャッターブレーキが効きすぎているようなので、ブレーキがありそうなシャッター制御部を分解してクリーニングとグリスアップ。
少しスタック率は下がったがまだまだ完璧ではない。

スローガバナを制御している低速カムは分解せずにユニットごと外せました。するとブレーキ用のカム(だと思いますが違うかも)が顔を出します。

あちこち観察しているとペトリ独特のカムシャフトあたりにも問題がありそうなのでここも分解清掃グリスアップ。

カムシャフトでミラーを動かしているのですが、カムシャフトがミラーを跳ね上げたところで引っかかる感じ。カムシャフトのクリアランスとカムシャフトを回すためのスプリングのプリロードを調整して
ほぼ良くなったが、組み立てると調子が悪くなるようだ。

さらに検証を続けると、どうやら底蓋を閉めると不調になるようなのである。底蓋付近を注意深く確認してみる。と?

怪しい傷がついている。非常に微小な傷だが新しい。どうやらミラーとカムシャフトを接続している部分のEクリップが底蓋に干渉しているようである。しかし何故急に干渉し始めたのか?

ん?ここに黒い紙が貼り付けてある。もしや紙を貼り付ける事でクリアランスを確保しているのか?

代わりのものを貼り付けてみるとビンゴ!シャッタースタックは無くなった。

てか嘘やろー。そんなやっつけ仕事有りかよー。設計ミスじゃんこれ。まあ個体差かもしれんけど。
勉強になるわw

シャッター何回切ったかなー
このカメラ巻き上げレバーが薄っすいんで親指が超痛いんですけど。

全て元どおり組み立てる

粉々になった貼り革をどうするかと思いましたがとりあえずパズルってみましたw

意外となんとかなるもんですねwだいぶ欠けてはいますが、これぐらいならまあ良いんではww

欠品パーツとスペシャルオプション

欠品パーツをどうするか?最初のペンタプリズムの修復実験から始めたレストアですからここら辺も実験的にいってみます。
そう、欠品パーツなんかなんとかなるさ。3Dプリンターがあればねw
て事で作ってみました。

黒のPLAで作ってみた。


巻き上げレバー上ネジは最初は3Dプリンターと市販ネジの合わせ技でいこうと思いましたがなんと逆ねじでした。「M2.3」ピッチは0.25(だと思います多分)の左ネジなんてネットで探しても全く発見できず。しかもウチの3Dプリンターでは「M2.3ピッチ0.25」なんて解像度的に無理です。M42のピッチ1.0ならなんとかいけるんですけどね。
なのでネジの切っていないものをねじ込んでネジ切りしました。まあプラなんでなんとかなりましたが強度的には大幅に不足していると思いますがね。
指皿はM8のピッチ0.75ぐらいだと思いますがそんな細い目のタップは持っていませんからこちらも無理なんで同じ手法でネジ切りしました。
ついでにメッッチャ親指が痛くなる巻き上げレバーに指あてを作ってつけました。

最終チェック

ファインダーは70点かなぁ。完璧とは言えないけれど使えなくもないレベルです。完全腐食エリアと腐食のないエリアの間に残った中途半端な腐食エリア。微妙な黒帯となって残っている。やはり少し気になりますね。次回もし同じような腐食プリズムがあれば腐食面全面の蒸着を剥がして全面にミラーを貼ってみたいと思います。

シャッターはまずまず80点ぐらいかなw
外観は結構綺麗になったとは言え60点でしょか?

コンディション認定

貼り革パズルは意外と綺麗にできましたよw

全く動かなかったジャンク品でしたがなんとか使える「難あり品」に認定します。
と言いたいところですが、自作プラパーツに強度の問題があるためやはりジャンク品ですねw

あとがき

実はすでに持ち出して試写をしてきました。現像はまだですけどね。

シャッター空撃ちでは問題なかったものの、クイックリターンミラーの調子が悪くたまにスタックします。しかし後幕が閉じた後にミラーが戻らないだけですので撮影には影響ありませんからもう少し様子を見てみることにします。

SONY α7Ⅱ + TAMRON SP 24-48mm F/3.5-3.8 13A

先月レストアしたタムロンの13A とシグマの超望遠レンズとα7Ⅱ、そしてPETRI PENTA V それとウルトラライトコーヒーセットを持ってハイキングに行ってきました。
約3時間 累積標高382M 最高高度461M 総行程6.0Kmのショートトレイルハイキングでしたw
しかし一眼カメラ2台とレンズ3本は重すぎますねw。全部で何キロあったんだろうか?
疲れましたww

ぐりやん
ぐりやん

シャッターを数十回試し撃ちした時はよかったのですがフィルムを入れて撮影しているとたまにミラーがスタックするという駄々っ子ですね。まあ写真は撮れているでしょうw。
最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回は同じく1962年に発売された、黒いPENTAXをレストアしていこうと思います。
乞うご期待w

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