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PETRI PENTA V ボッロボロ ジャンクカメラのレストアに挑戦 まずはペンタプリズムのヒドイ腐食をどうやって修復するか?

この記事は約4分で読めます。

WBCを見ながら侍ジャパンを応援しまくっている、ジャンカメ ハンターのぐりやんです。
どうするか迷っていたPETRI PENTA Vですが、まあカメラ修復の実習機としてレストアに取り掛かってみようと思います。
で、まずはペンタプリズムの修復実験をやってみてうまくいったらシャッターの修復に進もうと思います。

腐ったペンタプリズムをどうやって修復するか

もちろんちゃんとした修理屋さんに頼んでプリズム反射面の再蒸着をお願いすれば簡単で完璧に治るのでしょうが費用がかかりすぎます。
色々と探してみると銀鏡反応で修復している凄い人や表面鏡を貼り付けた人、ミラーフィルムを使った人やら装飾テープを使ってみたなど、いろんな例が見つかりました。

プリズム復元実験の方針を固めた

実はペンタプリズムの簡易修復は一度やったことがあります。どうやったかと言いますと「剥がれた蒸着面にアルミホイルを貼ってみた」ってやつです。しかし全く満足できるものではなく泣く泣く剥がして黒帯が出たままなのです。

今回は新たな試みとしてPET樹脂のスパッタリングミラーを使って誰もやったことが無いであろう方法を試してみようと思います。

その方法とは、蒸着が剥がれた部分に切り取ったスパッタリングミラーをUVレジンで貼るというものです。

実験開始!w

まずはプリズムの腐食部分をアルコールでクリーニングしてみます。

するとこの様にモルトが加水分解していた部分のみが綺麗に剥がれてガラス面が出てきました。

1回目は失敗してしまった

PET樹脂性のスパッタリングミラーをカッターナイフで切ってから空気が入らない様に多めのUVレジンをプリズムに塗ってからスパッタリングミラーをのせました。
そしてプリズム面にスパッタリングミラーを密着させようとしましたがうまく密着させることが出来ずファインダー像が二重に見えます。
原因はカッターナイフで切断した部分が盛り上がってしまっていた為でした。

汚い図でより解りにくいかなぁ

UVレジンはUV照射をしなければ固まりませんからやり直しはできますが、ベタベタして楽しい作業ではありませんね。

気を取り直して2回目の挑戦

2回目もカッターナイフで切り出したスパッタリングミラーを使いましたが盛り上がり対策として表面鏡の面のエッジを少しだけカットしました。


これで一旦UVレジンなしで当てがってみるとほぼ二重には見えず(よ〜く見ると微妙に二重になっているが言われなければ気づかないレベル)これでいけそうです。

あとは圧着してUV照射で硬化を待ちます。

と言いましてもペンタプリズムは複雑な形なので圧着には苦労しました。そして結局は輪ゴムで止めたw

プリズムのチェック

30分ぐらいUV照射したあと黒で塗装ました。

そしてちょっと覗いて確認です。

ペンタプリズムを通った映像は左右が反転します

どうやらいい感じですね。
実は黄色い矢印のところに薄っすらと影があり映像が微妙に二重になっています。

こんな感じだと目立ちますが目で見る分にはほとん気づかないと思います。

カメラのレンズを通ってきてフィルム面に結像する映像は実は上下左右が反転しています。
レンズを通ってきた上下左右反転像が一眼レフのファインダーで正像で見えるのは、上下左右反転像をミラーで上下反転させ(左右反転像)、ペンタプリズムの屋根状の反射面で上下左右反転させて(上下反転像)、さらにペンタプリズムの前面下の部分(今回の腐食面)で上下反転されて正像に戻しているからなのです。結果的にペンタプリズムでは像の左右のみが反転する事になります。

この影の原因はプリズムの蒸着付着が傷んだ部分の反射率が低下して筋状に残っているせいなのですよね〜。

ペンタプリズム前面下側の反射面一面の蒸着を全部剥がしてやったほうが綺麗に仕上がるかもしれませんね。

しかしながら、これは十分使えるレベルですヨ! テンション上がってきました↑

さて次回

プリズムは使えそうなレベルまで修復できてしまいました。
ならば久しぶりにシャッター幕の再生をしてシャッターを修復しますかね。

ぐりやん
ぐりやん

最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回はシャッターの修復をしていこうと思います。乞うご期待w

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