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ジャンク OLYMPUS 35 DC (BC)のレストア

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ジャンク OLYMPUS 35 DC (BC)のレストア

先日GETしたオリンパス35DC BCです。
早速レストアして使えるようにしていきたいと思います。

OLYMPUS 35DC (BC)について

オリンパス35DCは1971年に発売されたレンジファインダー搭載のコンパクトカメラです。レンズはF.ZUIKO 40mmF1.7と豪華なものが搭載されています。F.ZUIKOですから6枚玉って事になります。
実際は4群6枚構成ダブルガウス型との事ですのでオリジナルプラナータイプだと思います
そして今回購入したものには、右肩にBCの表示(シールっす)があり、レリーズボタンが黒いです。
これは1974年に発売されたOLYMPUS 35DC (BC)つまり後期型(改良型)です。

その他前期型との違いは、底面にあったロックフリーボタン(シャッターロックの強制解除ボタン)がなくなりBCボタンがその機能を兼ねるようになった事のようです。(その他も細かい違いがあるようですので興味ある方は調べてみて下さいね)

因みにDCはデラックスコンパクトBCはバッテリーチェックの略だそうです。

状態を再確認

さて問題点を再確認です。
ヘリコイドはスッカスカ、グリス切れですね。
光学系はカビカビレンズにカビファインダー、そして若干の距離計ズレ。

見ての通り、結構カビてます

レンズもカビてますね。
でも状態としては悪くない。故障はなくクリーニングとグリスアップのみで、サクッと行けそうです。(と最初は思っていたのですが・・・)

レストア開始

まずはファインダーを目指して軍艦部オープン!

そう開けてみて思い出しました。よく考えたら、これエレキカメラでした。線がいっぱいですよ。
サクッとファインダー清掃は無理だという気がしてきました。
電線多めのエレキカメラ、これ気が滅入りますね。
(実際はほとんど機械式で露出メーターのみ電気で動くカメラです。今風にいうとハイブリッドっすね。セレン式EEカメラのメーター関連部を電子式に変更したような感じですね。しかもシャッター羽根が絞り羽根の役目も果たすという後年では主流になる方式です)
気を取り直して、ファインダーは後回しにする事に。

レンズとヘリコイドをレストア

サクッと(行くと思っていました)ヘリコイドのグリスアップとレンズのクリーニングを先にやってしまいます。
焦って写真を撮り忘れているのですが、前からレンズを開けてヘリコイドを抜くとシャッターが開きっぱなしになってしまいました。
普通のレンズシャッターと違ってシャッターのガバナなど制御部分はレンズ鏡筒内部ではなくボディ側にあるようです。
ヘリコイドを抜くと連結が外れてシャッタが開きっぱなしになってしまいました。
しかたがないので前板を抜こうとしましたが、何故か抜こうにも抜けません。
これには困りました。

結局全バラに切り替える

サクッと行くかと思いましたが結局ほぼ全バラし整備となりました。
かなり特殊な構造でかなりバラさないと前板を抜くことはできないようです。(詳しい分解方法を公開されている方が居たので助かりました)

先ずはこの辺にあるセルフタイマーを取り外します。
その他基盤やら、ファインダーやら軍艦部が空っぽになるぐらい分解してやっと前板が外れました。

すでにヘリコイドをクリーニングして、グリスをちょん付けしてます。
結局バラしてみたらここまでバラさずともヘリコイドのクリーニングは可能だったかもしれません。

ヒントはこの辺りw
この辺んをチョコチョコ(今日はバレンタインですね)っとしながら前版(若くはヘリコイド)を戻せばちゃんとシャッターが閉じるはずです。
ま、しかし、後玉を外すには、ここまでバラさないと無理です。
そういう訳なので、後玉を外してクリーニングしようと思うとかなりのスキルが必要ですので、挑戦する方は覚悟してね。
配線は全く外さずに作業したため結構アクロバティックな整備になってしまいました。

ファインダーの整備

レンズ整備のために取り外したので、ファインダーのクリーニングはやりやすい。

ファインダーは結構カビだらけでビームスプリッター(ハーフミラー)もカビています。

反射面以外は気にせずにクリーニングできますが、反射面はキズと蒸着のはがれに注意し、妥協しつつクリーニングします。
ほぼキレイになりました。

電池室周りは非常に綺麗で腐食などは皆無です。ラッキーw

このカメラは、電池室の横にメーターが有りますので電池が液漏れするとメータが故障する可能性が高そうですね。そうなると致命傷ですね。

レンズの整備

次はレンズです。F.ZUIKOとありますので6枚構成ですね。調べてみると4群6枚構成のようです。
レンズ構成図をネットで探しましたが発見できず、リペアマニュアルを発見したので見てみると、2枚目と3枚目、4枚目と5枚目がそれぞれ貼り合わせてあるようですね。つまりこのレンズ構成はオリジナルプラナータイプっていう訳です。

参考までに同じ構成のOM用レンズの構成図を載せておきます。

さて、話は戻って、前群と後群がまとまって外せる標準的なタイプ。F1.7なので結構でかいですね。
しかし、かなりきちゃない。後群は中まで汚いです。

前群はバラせませんでしたがレンズユニット内は綺麗だったので無理にバラすのはやめて表側のみクリーニング。
後群は中まできちゃないのですが、簡単に分離出来たので中までクリーニング。
すると製造時のミスか?接着剤的な物が一滴レンズエレメント上で固まっています。
蛍光灯の反射の上側にポツッと写っているのがそれです。
バルサムと思われますが、溶剤で溶かしてクリーニングしました。

レンズエレメントは、まあまあ綺麗になりました。

あとは組み立てです。

せっかく軍艦部を外したので錆落としをしてから組み立てます。
かなりバラしたので各部の調整が必要ですね。
ヘリコイドを抜いたので、レンズの無限遠が出ているかチェックします。
レンジファインダーは、縦ずれ横ズレ共にありましたので調整します。

結果、レンズクリア、ファインダークリア、ヘリコイドトルク感気持ち良くなりました。
きもちイイ!

これでレストア完了とします。
試写はいずれw

レストア後記

ぐりやん
ぐりやん

最後まで読んでいただき感謝です。
オリンパス35シリーズはバラした経験があったので楽勝かと思っていましたが結果は楽勝ではなく、構造が独特でして、結果的に難易度の高い整備となりました。
このカメラの整備に挑戦する人は覚悟して臨んでくださいね。

兄弟と記念撮影ですw

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