本日ペンタックス(リコーイメージング)から20年ぶりのフィルムカメラが発表されました。
その名は?
PENTAX 17(ペンタックス イチナナ)

ハーフサイズフォーマット単焦点フィルムコンパクトカメラ「PENTAX 17」という名前でした。「イチナナ」と読ませるそうです。発売日は2024年7月12日となっております。
ボディ正面の「PENTAX 17」ロゴはPENTAX 67のオマージュで、17という数字はハーフサイズフォーマットの横幅17mmからきたそうです。ハーフサイズは24x18mmと言われることが多いのですが実際はコマ間が必要ですから17mmの事が多いんですよね。
レンズは、ペンタックスエスピオミニのレンズ設計を基本としたらしいトリプレット(3群3枚)を採用したそうです。これはある意味すごい事だと思います。普通ならテッサータイプって事になりそうですが、あえて写りに個性が出るトリプレットを選んだんですね。こりゃスゲーや!周辺が甘かったりバブルボケが出たりというトリプレットの個性的な描画が期待できそうですね。焦点距離は25mm(35ミリ判換算値37mm相当)F3.5。そして絞りは9枚羽だそうです。ピントはゾーンフォーカスで、なんと最短撮影距離は25cmだそうです。ゾーンフォーカスで25cmにピントを合わせるのは至難の業でしょうが、標準のストラップの長さが丁度25cmになっているようで、これを目安に近接撮影できるみたいですね。これはフィルムカメラでは昔からよくあった手法なんですよね。懐かしいw
露出機構はプログラムAEを基本としているみたいですが、AUTO(フルオート)とP(プログラムオート)の二つのオートモードがあり、AUTOではパンフォーカス、Pではゾーンフォーカスになるようですよ。拙者としては制御が気になりますね。モードダイアルをオートにするとピントが数メートルの位置に強制的に固定されるんですかね?超気になるwww。それともう一つ気になったのが、ボケ優先モードという面白いものが搭載されているってところ。これはいわゆる絞り開放優先モードらしく、簡単にボケを作りやすいというものです。これも昔からあったものでハイスピードプログラムなどと呼ばれていたものと同じでしょう。ですが名前をBOKEH(ボケ)としたところが新しく今っぽいですね。今やBokehは世界共通語ですからねw。露出補正ダイアルが搭載されているところも良いですね。
巻き上げは手動巻き上げで、巻き上げレバーはPENTAX110のオマージュだそうです。そして巻き戻しノブ・クランクはPENTAX LXとSPのオマージュだそうです。フィルムメモホルダーの取り付けにはこだわりがあったらっしいですね。これ便利なんですよね。
サイズはハーフとしては大きめかなと感じました。電源はCR2リチウム電池1個ってことです。
残念な点としては、最高シャッター速が1/350ってところ。これではせっかくのボケ優先モードが本領発揮できないと思うのです。せめて1/500以上、贅沢を言えば1/1000が欲しかった。まあ、減光フィルターや低感度フィルムを使えば良いんですが、最低ISOは50です。うーん。露出補正ダイアルを使えばISO12まではいけるか。LOMOのISO8(Fantôme Kino 35mm ISO8)も何とかいけるかな?
価格は117,700円(税込)ということで、昔の高級コンパクトなどから考えると妥当?いや現在の物価やフィルムカメラを取り巻く情勢(大ヒットは有り得ない?)からすれば、かなり頑張った価格と言えるでしょう。実勢価格は8万円台後半と予想されていますから頑張れば手が届くかな?
リコーイメージングストア(直販)では88,000で予約受付中ですね。量販店ではもう少し安くなるのだろうか?
いつの間にか商品紹介ページも出来ておりました!
色々と調べていたらPentaxのサイト、ギャラリーに作例が上がっているのを発見
How To 動画もあった
力入ってますね!
関連動画
こちらが本日の発表に合わせて公開された動画になっています。ぜひご覧になってくださいね。開発者の方々の熱い思いが伝わってきますよ。
こちらは、デジカメWatch Channelから実写速報動画が出ていましたので見てみると、周辺の画質は比較的良好でトリプレットらしい周辺の甘さは感じられませんでした。歪曲収差は多めに感じますね。


当時ハーフカメラを発売しなかったペンタックスがハーフカメラを発売したってのも面白いと思いました。ライカM6が復刻発売され、ペンタックスからペンタックス17が発売される。これは第1弾という事なので次も期待して良いのだろうか?
これが大きなムーブメントとなって各社からフィルムカメラがどんどん発売されたらいいのにね。
コメント