当ページではアフィリエイト広告を利用しています

minolta SR-1これは驚くほど良いカメラだ!ミノルタの隠れ名機を復活させる!

この記事は約8分で読めます。

ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物はどうもぐりやんです。今回の獲物はミノルタSR1です。このカメラは標準レンズとセットで投げ売りされていて激安だったのと千代田光学という文字に釣られて狩ってしまったというわけなのです。

minolta SR-1(Model D)

先日整備したロッコールPF55mmF1.8と一緒に買ったSR1(Model D)ですね。

CHIYODAKOGAKU(千代田光学)って書いてます。Model Dの特徴は露出計のマウントが付いてて向かって右側にSR1の文字がある。丸いカウンターが向かって右にあるのはこのタイプが最後でModel Eからは向かって左側の巻き上げレバーの横に四角いカウンターが付いたタイプとなります。

状態

もちろんジャンク格安入手品ですから、スクリーンが汚いとかモルトがダメとかそういった定番の問題点は当然あります。

レンズマウントのロックが甘い

それ以外の問題として、レンズマウントがちゃんとロックされないんですね。あと接眼レンズのバルサム剥がれ。ま、これはどうしようもないでしょうけど、接眼レンズは円形ですが見える範囲は四角でバルサム剥がれは視界外となるので大きな問題では無いと思います。それと裏蓋の閉まりが悪い。ていうか普通に押しても閉まらない。巻き上げクランクを引っ張りあげながらであれば閉まるんですけど。コレ何とかしなくてはいけませんね。
そして、ワタシが一番気になったのはシャッターの音ですね。先幕が走る時にキュッといういわゆる鳴きと言われる音がするんですね。これは使っていて気持ちが良く無いので要改善です。

分解

まずはレンズロック部分を見ようと軍艦部から開けていきました。構造が分からないんで探り探り分解していきましたが、プリズムを外すとペンタプリズムホルダーという部品が出てくるんですけど、これを外すとピント調整ビスっていうのが出てきて、これ全く固定されてないんですよね。

ペンタプリズムホルダー

なので簡単に回ってしまうので、ヒントが狂う可能性がある。なので必要がなければペンタプリズムホルダーは外さない方がいいですね。これをいじるとピントスクリーンの取り付け位置がずれてファインダーのピントがズレると思いますね。

ピンセットで掴んでいるのがピント調整ビス 3本でペンタプリズムホルダーを支えている

ですからレンズロックの修理はレンズマウントを前枠後他外してやるのがお勧めで、この先のやり方は推奨致しません。

で、プリズムホルダーを外すとレンズをロックするレバーが見えました。
さて、なぜロックがかからないのかを確認するためにレンズロックレバーを外してみます。レンズロックレバーを見ると切り込みが入ってて曲げて調整できると勝手に判断、ロックレバーを少しだけ曲げてみました。これでレンズのロックがしっかりかかるようになったのでばオッケーですね。
しかしこの方法もリスクがあるのであまりお勧めはできないかな。

安全な方法は、面倒だけどセルフレバーを外しで貼り革を剥がし前枠を外してからレンズロックレバーの状態を裏側から確認しながら整備するのが良さそうですね。
ミラーボックスを外すときはレリーズした状態だと簡単に外せますが、チャージした状態だと苦労する事になりますから注意です。

シャッターの異音

ミラーボックスを外した状態でシャッター異音の原因を探ります。異音がどこから発生しているのかはわかりませんからシャッターをBにして先幕か?後幕か?の切り分けです。すると先幕が走る時に音が出ています。
音の原因を探しましたがなかなか見つかりませんでした。

そんな時、謎のシャフトが先幕と同時に回っている事に気づきました。「このシャフトも回っとるんか?」何これ?不思議な作りやねぇ。とりあえず軸受部分に注油してみます。
治った!!治りました。
変な音の原因はこのシャフトでした。この他のカメラには無い不思議なシャフトが先幕の走行と同時に回ってるんですね。
異音は見事に消えましたね。コレは気持ちいいですね。グッドです。
これであの忌々しい音は完全に消えました。よく見るとこれ先幕が走り終わった時にバウンドを制限するブレーキなんですね。後々色々と確認すると、シャッターをチャージするとこのシャフトが底面に繋がっており先幕をリリースする役目を持っているんですね。面白いです。

ファインダーの清掃

次はファインダーを掃除していきます。ミラーボックスを外した状態だと整備しやすいですね。
プリズムまでは外しても問題ありませんが、プリズムホルダーを外す場合は先に申し上げたとおり注意が必要です。ミスるとピントが狂います。

この3本はいじらないようにしてください。これスクリーンのピント位置を調整するネジなんで、これ触っちゃダメです。フランジ付きネジの高さで、スクリーンの位置を調整してるんですが、ネジロックされてないんで簡単に回ってしまう。これ動かさないようにしないと、ピントが狂るうんで触らないように注意します。
ピントスクリーンですが、この時代の一眼レフはピントスクリーンは無くい場合が多くてコンデンサーレンズの下面がスリガラスになっているのが多い。しかし後年のカメラではピントスクリーンがある部分にフレネルレンズ(集光レンズ)が付いているので、フレネルレンズとコンデンサーレンズの間が汚れてるとちょっとで気になりますよね。

コンデンサレンズはプリズムホルダーに棒バネで止めてありました。やっぱりちょっと間に気になるホコリがあるのでコンデンサレンズを取り外します。棒バネは竹串で押し出したら簡単に取り外せました。

モルトカスだろうと思っていたチリはどうやらコンデンサレンズとフレネルレンズの間にある鉄製のスペーサーが錆びて、剥がれた塗装片だったようです。ここは鉄じゃなくて真鍮を使って欲しいとこですよね。

ミラーはギッタギタのザラザラですね。かなり傷みがあるけど、拭き掃除のみで交換なしでこのままでいこうかなと思いますね。

プリズム下面には拭き痕と思われる汚れがあったんですが、色々な溶剤で拭いたけど全く取れず最終的に酸化セリウムで軽く研磨したらキレイになりました。研磨は最終手段ですけど、あまりお勧めはできません。キレイになったけど未だ汚れが目立つと思ったらプリズムのポツポツ腐食が原因でした。
ま、スクリーンの方はキレイなんですけどプリズムが若干傷んでたというわけです。残念なオチでした。まあ、随分クリアにはなってますよ。少し残念ですけどね。

ミラーボックスとボディの隙間にモルトが使われている ペンタプリズムにモルトが無いところは良いですね

あとはミラーボックス周りのモルトを掃除して貼り直したところで大体修理は終わったかな?

お買い物リンク
いわゆる遮光モルト 20年以上前に買ったやつが未だ加水分解していない(他社で買ったやつは20年の間に加水分解してグズグズになりました)

前枠のシムについて

ミノルタSR初期のカメラは、初めての分解で最初は苦労しましたけど、ポイントさえわかれば意外と簡単に分解できます。

バラしたついでにシムの厚みを測ってみました。果たして同じ厚みなのか?
厚みが違うのかすね。
右下0.03mmですね。
右上0.04mmですね。
左下0.05mmですね。
左上0.03mmですね。
このシムの厚みはおそらく個体によって違うんでですね、外す時にちゃんと場所を記録して同じ場所にはめる必要がありますね。じゃないとレンズのピントが狂ったり片ピンになる恐れがありますね。

シャッター速度チェック

1秒→1.10ですね。
2秒→1.96
1/4秒→4.25秒
1/8→7.87秒
1/15→1/16秒
X、1/30秒
1/60秒→1/48秒
1/125→1/116秒
1/250→1/170
1/500→1/242
ちょっと高速シャッターが怪しいすね。高速シャッターは右と左でシャッタースピードがずれてる可能性があるんで左右で測ってみると
右は1/316左は1/248。少し後幕が追いついてない感じですかね。
まあ、1/250ぐらいまでは使えるかな。125までは大体正確ですね。
1/250と1/500はとはちょっと怪しい感じですかね。
でも幕速上げると幕が破れそうなんで、とりあえずこのままですかねー。

コンディション認定

ま、800円ですからね。これで使えるレベルにはなったのでいいんじゃないですかね。
余談ですけどこのカメラはSR2の廉価版ってことで安く売られたカメラなんですけども各部ともかなり作りが良くってちょっと驚いたぐらいなんですよね。
シャッター速度が1/500までしかないのはちょっと寂しいんですが、質感も高くて音もいいんですよね。お気に入りの一台になりそうな予感ですw

YouTubeも見てね!

あとがき

初期のミノルタSRを分解するのは初めてだったのですが、色々な部分が独特な構造でちょっと苦労してしまいました。分解してみた感想は構造さえ理解してしまえばかなり分解しやすいカメラだと言うことです。初期のペンタックスS2superと並んで一眼レフの分解教材として最適なカメラだと思いました。格安で入手してうまく修理できれば、緑のロッコールを堪能する事もできるのでおすすめですね。

ぐりやん
ぐりやん

最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回はこのカメラに前回整備したレンズをつけて試写散歩した結果をお伝えします。乞うご期待w

にほんブログ村 写真ブログ フィルムカメラへ
広島ブログ

送信中です

×

※コメントは最大500文字、5回まで送信できます

送信中です送信しました!
らいか
らいか

最近いいねボタンからコメントをいただくことが多くなってきて、とってもうれしく思っています。 長文の質問などはコメント欄(自動的に公開されます)やお問い合わせ(公開されません)からお願い致します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました