ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物はミノルタ16Ⅱです。

このカメラは数年前に入手して整備を終え試写まで済ませていたのですがなぜかそのまま忘れ去られていた不幸なカメラですw

minolta16Ⅱ
ミノルタ16Ⅱは初代ミノルタ16の改良型として1960年に発売されたカメラです。そしてその後12年の長きにわたり継続販売されたそうです。
初代からの変更点はかなり多くフルモデルチェンジと言っていいと思います。
まずはレンズが22mmF2.8の4枚構成(おそらくテッサー型)になっています。初代は25mmF3.5で3枚構成ですからちょいと贅沢に、そして広く明るくなっていますね。ピント固定なのは初代と同じです。レンズの変更に伴い初代とのフィルターの互換性がなくなると共に、初代では素通しファインダーだったものが、コーティングされた逆ガリレオ型に変更されています。

そしてシャッターが違います。B,30,60,125,250,500と60,125,250,500とスローが無い以外は普通のカメラと遜色ありません。絞りは2.8から16までとなり、結果露出の範囲がEV8からEV17までとなりました。初代はEV8から14.5程度ですから、かなりの進化を遂げたと言えるでしょう。高感度フィルムを使う事も可能でしょうね。
このカメラにはCHIYODA-KOGAKU-JAPANとだけ刻印されているものやJAPANだけのものが有るようです。
状態
ネジが一本脱落欠品していました。内部ボディに変形があるようで、フィルム室の蓋が開けにくい。おそらくフィルム交換時に落下させたのではないでしょうか。それが原因なのかスライド部分の動きが悪いです。
レンズはホコリっぽいものの意外とキレイでした。ビフォアシャッターはレンズがシャッター羽根に隠れていますから汚れにくいですね。そして初代にはなかったバルブがありますからレンズの確認は容易でした。
分解
内部ボディの変形の修正とレンズのクリーニングをするため分解していきます。


内部ボディの殻が歪んでいました。

スライドがはまっているレール部分が変形していましたので修正しておきます。

取り外したギロチン式シャッターユニットです。この下にレンズがあります。

レンズ周りにあるモルトは朽ちていました。レンズ内に挿入(赤で示すように貫通している)されているのは絞り羽根ですから、ここのモルトが朽ちるとレンズ内に汚れやチリが入ります。

取り外したギロチンシャッター裏のレンズが挿入されている部分です。プラ部品が割れていました。

ギロチンシャッターのレールも変形が見られます。

レンズ内はモルトガスが侵入していましたのでキレイにしてモルトを交換します。


レリーズボタンが斜めだったので修正しておきました。


欠落していたネジは代わりに手持ちのものを付けておきました。マイナスが純正ネジです。
あとは元どおり組み立てれば完成です。
あとがき
全て正常に動くようになりました。レンズもそこそこキレイです。
なんともかっこいいカメラですね。

ボロボロだったストラップは直しようがないですね。何か見繕って付けときますかね。

最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回はこのカメラの試写結果をお届けする予定です。
乞うご期待w
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