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まだまだぁ!諦めねーぞ! 負けねーぞ!minolta XE ブラックボディのジャンクカメラ 分解修理 中編

この記事は約7分で読めます。

ジャンカメハンターのぐりやんです。
前回に引き続きminolta XEの難解な故障のトラブルシューティングを続けています。

ネット上のレストア記事を参考にすれば楽勝かと思っていたのですが、なかなか復活してくれません。

症状の詳細

前回の整備によって露出計の不具合は解消しました。ファインダー内の露出メーターの指示値も正常といっていいでしょう。
しかしミラーアップスタック問題については摺動抵抗をはじめ、各センサーや接点を清掃し導通の確認までやりましたがどうにも動きません。そもそもメカニカルで作動するはずのB、Xでもシャッターが全く開かず、スリットが閉じたまま走っている状態です。

前回は電子制御系のトラブルだと思い込んで色々とやってみたんですが、もしかしたらメカニカルトラブルかもしれないと思い今回はメカニカル系を診ていきたいと思います。

サービスマニュアルのトラブルシュートフローチャートを見てもメカニカルシャッターを見るようになっています。しかしながらマニュアルでのメカニカルシャッターの意味が良く分からないんですよね(汗)

メカニカル動作の目視確認

故障探求の基本は目視からです。電子回路でもまずは五感と第六感を駆使してよーく観察する所から始めます。電子回路の場合は嗅覚が役に立つこともありますね。
さて分解した状態で、まずはメカニカルシャッターで(いわゆる電池がなくてもの意味)作動するハズのBで何度もシャッターを切って動きを観察します。と言いましてもBの動きも正常ではないんですけどね。そして電子シャッター(A、4〜1/1000が電子シャッター)に切り替えてよ〜く確認するとやはりソレノイドが仕事をしていないようです。
うーんこの辺りが怪しいなぁ。

そして考える

やっぱし変だ。絶対変だ。このシャッターは先幕は機械的に走り出して後幕だけがソレノイドにより制御されている。さらに確認を続けます。
ソレノイドに鉄片がくっ付くはずですが、全くそんな動きがありません。
サービスマニュアルによるとミラーが上がり始めてミラーボックス横のスイッチが接になるとソレノイドがONになると書いてあります。ソレノイドを制御する回路の故障か?ソレノイドの断線か?
そいえばミノルタHI-MATIC Eはソレノイドが断線してたなぁ。

うーむ。さらに巻き上げてレリーズを繰り返して動作を注意深く確認する。

おや?

巻き上げるとソレノイドに切片が近づくのですが、なんだか動きが「ゆる〜っ」としています。
そして3ミリぐらいの所まで近づいて止まってしまいます。

オカシイぞ!もしかしてこれか?

切片をピンセットでソレノイドに無理やり近づけてレリーズしてみます。

キター ♪───O(≧∇≦)O────♪

切片がソレノイドにくっついて4秒後にソレノイドが開放されて後幕が走りました。

不良箇所をほぼ極限です。ここらへんに原因があります。おそらく、この鉄片レバーの軸が粘っているのですよ。まちがいない。たぶんw
サービスマニュアルでは「鉄片レバー組立」ってなっている部品の軸の部分の粘り。
取り外すのは大変なので取り付けネジを少しだけ緩めて注油して締め込み直しました。

巻き上げると、切片がスコッっと動いてソレノイドから1ミリぐらいの位置まで移動しました。

直ったわこれW!

レリーズテスト!4秒OK。2秒OK。1秒OK。1/2秒OK。感覚的なものですが良さそうですよ。
高速まで目視で確認。1/1000でもちゃんとスリットが開いています。ヤター!
Bも押したら開き、離したら閉じるようになりました。Xでもスリット確認OK。
全速OKなりました。

あとはAUTOっすね。

と?

ダメじゃん。Aはダメでした。オートではミラーアップします。

いやー困った。どこが悪いんだろう。うーん………………カシャ

あれ?シャッターが戻った?確認すると戻っていました。
再度確認。やはり暫くして戻ります。

時間を計ってみると45秒で戻ります。暗くても明るくても45秒ですねー。そもそもこのカメラの最長シャッターは4秒のハズ。45秒って何で?

参りました。とりあえずお手上げですなー。

マニュアル専用機としてなら使えるがうーんって感じですね。

もうちょっと研究してみるかなぁ。ちゃんと動くやつと比べながらだったら故障探求も楽なんだけどな〜。

気を取り直してプリズムクリーニングで気分転換

分解してるからAの修理は後回しにしてファインダー周りとプリズムを確認とクリーニングします。
このカメラのプリズム腐食は持病のようですからね。ファインダーを覗く限りでは腐食はなさそうなんですがね。これもネットに情報があふれていますからその通りに分解していきます。
と?

こりゃやべーっすね。腐食寸前というかもう腐食が始まっています。気をつけながらアルコールでクリーニング?危険だけれど腐食を止めるにはやるしかない。

ギャ〜。やっちまった。ミラー蒸着が剥がれました。やべー。

ですが実はこれ視界外の部分なのです。恐る恐る視界外から拭き取っていたから助かりました。
もう危険なので黒ペイントで塗り潰して封印しちゃいました。加水分解だから水分を遮断すれば進行しないだろうと思いたいw。皆さんはアルコールで拭くのは絶対にやめましょう。カサカサに乾いたモルトであれば軽くブラッシングしてペイントするのが安全な気がします。(絶定安全とは言い切れませんので自己責任でお願いいたします)

視界内は問題ないプリズム

あとはミラーボックス側も綺麗にします。コンデンサレンズとかスクリーン付けたままやっていますが結局この後全て外してクリーニングしました。

ペンタプリズムに接するココにはモルトを使いたくありませんから代わりに熱収縮チューブを入れておきました。

その他諸々

クイックリターンミラーには前と後ろに二箇所モルトがあります。裏側のモルトは裏のカバーを外して裏から作業した方が楽ですね。

シャッターを何度も作動させていたらボロボロになった何かの破片がポロポロと落ちてきました。
シャッター先幕のダンパーですね。

ダンパーの代わりにダンパーの軸に熱収縮チューブを入れておきました。

お買い物リンク
色んな種類が入ってる。一つ持っておくと何かと便利です

後幕のダンパーは無事でしたのでそのままにしておきました。これダメになったら、換えるの大変だね〜

このミラーボックス下のバネの中にもモルトがあります。外して掃除します。

ここは先日整備済みのSW5(実際は赤と青の配線が繋がっている)
上にも書いた通りミラーが上がり始めるとこのスイッチがONになりソレノイドが作動する。

これがソレノイドと鉄片です。ミラーボックスを外したからよく見えますね〜。

今回はこのまま組み立ててみます。組み立てたらAUTOも正常に動くかも知れないという期待をしながら…

が、やっぱりダメでした。よく言えばマニュアル専用機、悪く言えばオート不良ですねw

今更ですが 「XE オート不良」というキーワードで検索すると持病みたいですね。

しょぼーんw

あとがき

実はもう諦めかけてこのエントリーは後編にして閉めようと思っていたんです。でも、やはり諦めきれない。なので未だ格闘中です。ぜってー直すぞ。
とか言いながらさらにXEのジャンクを探している(^◇^;)

ぐりやん
ぐりやん

最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回も引き続きXEと闘うか?考え中です。

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