先日一旦レストアしたROKKOR-SI 28mmF2.5ですが、アトムレンズの黄変を解消すべく再分解して紫外線を照射し続けておりました。
どうなったと思いますかw
おーぷん・ざ・りざると! 果たしてその結果はw
マジかー。こんなに変わるんじゃ〜。マジでびっくりじゃわ〜。
いやーあんなに黄色、いやもう、ほぼ茶色かったレンズが薄っすら黄色いかなーって程度になったじゃあーりませんか!5日目と6日目でも少し変化しているようですね。もう少し続ければさらに透明になるんですかね?
ちなみに黄変を英語ではブラウニングと言うらしく、訳すと褐化ですよ。黄色ではなく褐色になるって事ですね。
この写真は組み立てたレンズの素通しの部分とレンズを通した部分を見比べています。Macのマジックトラックパッドの上、つまり白いガラスの上に乗せて撮ってみた訳です。いやー凄いなー。ここまで透明に変化するとは〜。感動しました。
紫外線照射に至った理由
今までも黄変したレンズはいくつも入手してきたんですが、うっすら黄色くなっている程度でした。
しかし今回は茶色いと言って良いレベルこれは試してみるしか無いなと重い腰を上げアマゾンでUVライトをポチって実行に移したというわけです。
使用機材
さて今回使った機材はアマゾンで入手した安い目のUV LEDライトです。
51個のUV LED搭載でピカーっと光ります。お札の印鑑は発光しませんでした。
本当に紫外線が出ているのだろうが?怪しくなったきた。
紫外線の状況を確認してみた
本当に紫外線が出ているのか心配だったのでいくつかの実験してみました。
1.蛍光塗料は光るのか?
カメラに使ってある蛍光塗料は怪しく光りました。
ブラックライトとしては使えそうですね。
2.メガネのUVカットでカットされるのか?紫外線ならカットされるはず。
UV遮断率99%のメガネのレンズを通してみた。メガネは可視光線は通して紫外線は遮断するはず。すると、透明なレンズですがメガネの形に影ができました。
ちょっと不思議ですね。ちなみにカメラ用のKenko MC UVフィルターは何故か変化無かったです、遮断する紫外線の波長が違うのでしょうかね?
と言うことはですよ、レンズを分解せずにUV照射しても黄変除去できる可能性がありますね。
これも実験してみる必要がありますね。
3.UV硬化樹脂やUV硬化接着剤は固まるのか?
100均のUVレジンとUV硬化接着剤は、どちらもに照射するとすぐに固まりました。
どうやらちゃんと紫外線は出ているようです。
紫外線照射の実施状況
実際はこんな感じで丸6日間紫外線を照射し続けました。
ライトの上に前群中玉(第3、4群ユニット)をそのまま乗っけてレンズの前側、所謂黄変レンズがある側からUV照射しました。そして反射を狙ってステンレスの小皿を上に乗っけました。もちろん倒れないように対策しましたよ。
電源は単三電池が3本必要ですので、ニッケル水素電池3本x2セットで代わる代わる充電しながら暗くなったら交換を繰り返しました。
試写結果
黄変除去前と除去後に撮ったものを並べてみました。同じ光源を狙って同じ時間帯の晴れた日中のです。カメラのWBはお天気マーク。同じ時間といっても自然光は完全に同じとは言えないので参考程度に見ていただければ幸いです。
レンズの黄変除去後は、レンズの見た目はほぼ気にならないレベルまで透明になり、撮影結果は問題ないレベルですね。
参考に昼白色蛍光灯でWB白色蛍光灯でも。こちらも全く問題ない感じですね。
あとがき
今回は初めて黄変したアトムレンズの黄変除去を半信半疑で実験的にやってみたのですが、思っていたよりも、て言うかかなり黄色味が消滅しました。今やうっすら黄色いかな?って程度です。
かなりの厚みのレンズでこれだけ黄変が除去できるのであればアトムTAKUMARなんかはほとんど透明になりそうですね。
これだけ効果があるならば、他のレンズも黄変除去をやっていこうかなと思った今回のチャレンジでした。
コメント