ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物は泣く子も黙るバブルボケレンズであるトリオプランの弟分ドミプランの前期型第3世代目のモデルです。
ゼブラと言われる前期型ですからカッコいいんです。いつもの青箱では無くガラスケースに鎮座なさっておられましたが、もちろんジャンク品です。
Meyer-Optik Görlitz Domiplan 50mmF2.8
ドミプランとは?
あの(どのw)トリオプランの流れを汲むレンズで構成はもちろんトリプレット、いわゆる3枚玉です。昔は誰も見向きもしない猫またぎレンズ?でしたが、キレイなバブルボケが出ると話題になり急激に人気のレンズとなり値段が急上昇したのです。拙者は数年前にクラウドファンディングで入手したトリオプランを所有しているんですが、古いものもにも興味がわいたんですよね。一眼レフ用の3枚玉は珍しいですからね。
状態の確認
自動絞りが動かない状態でレンズエレメントには小カビが多く発生しています。なぜかマウントのM42ネジにゴムの輪っかがはめ込んでありました。何なんですかね?
謎ですが、絞り羽根は直るのか?そもそも絞り羽根はちゃんとあるのだろうか?取り外されていたらどうしましょ(汗)
では、さっそく行ってみますか!
分解して絞り羽根を目指す
このレンズちょっと変わった構造をしています。とってもユニークな設計なんですね。
でも、バラすのは意外と簡単でした。
そして程なく絞り羽根に到着。無事羽根は付いていましたが、油がひどいですね。
絞り羽根の形や作りも独特ですね。羽根の片面にピンが2本付いたものは初めて見ました。
羽根を外すとこの通り、油でギトギトでした。結構ひどいですね。
ベンジンでジャブジャブと洗浄します。
すごく変わった羽根の形ですね。あとは乾燥してキレイに拭き掃除します。
元どおり組み込めばOKですね。6枚絞りで羽根のピンは片側にしかありませんから組み立ては楽な方ですね。
レンズにはカビがありましたが、レンズエレメントは3枚だけなんで掃除は楽ですね。
結局は、いつものようにバラバラにしてしまいましたが、ピントの調整や絞り羽根の開き具合の調整も独特で、構造を理解して調整の方法を理解するのにちょっと苦労しました。難易度高めだと思います。
デジカメ試写してみた
完成したんで、デジカメにマウントして試写してみました。
後ボケにシャボン玉ボケが見られますね。
歪曲収差は意外と少ないですが3枚玉特有の周辺の甘さ(非点収差)が見えますね。
収差が残るトリプレットですから独特の後ボケが現れます。奥に見える葉っぱの先が二股っぽくボケていますね。
絞り開放で中心はキレイなバブルボケになりますが、周辺はレモン型のボケになります。
一段絞れば六角ボケになります。周辺部は潰れた六角形になりますね。なかなか面白いです。
いつものようにα7Ⅱに中華ヘリコイド付きのM42マウントアダプターを使ってサクッと撮ってきましたんで、あまり良い作例とはいえませんねぇ。でも、このレンズの魅力が伝わったのでは無いでしょうか?
あとがき
現代ではあり得ない収差の残りまくったレンズではありますが歪曲収差はよく補正されており独特の描写がなかなか良いレンズだと思いました。
絞りはきちんと正常に動くようになりました、レンズのカビもキレイに落ちてなかなか良い状態になったと思います。外観があまりキレイでは無いのでコンディションは「並品」でしょうかね
最後まで読んでいただき感謝です。
一眼レフ用のレンズとしてはレア玉と言えるwトリプレット構成のレンズである、ドミプランをジャンクとはいえ入手出来て良かったです。
これはフィルムで試写したいですね。
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