ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物はコニカヘキサノン52mmF1.8です。コニカ一眼レフの第2世代であるコニカⅡマウント(ARマウント)のレンズでレンズ名にARがつかない初期のレンズのようです。
今回も青箱出身のジャンクです。購入の決め手は、純正メタルキャップが付いていたこと。これポイント高いですねw。
しかしレンズエレメントには小カビが多く発生しています。キレイになれば良いのですがねぇ。野口博士お一人さまでした。
KONICA HEXANON 52mm F1.8
ヘキサノン52mmF1.8というレンズが登場したのは1962年に発売されたKONICA FPの標準レンズとして登場したのが最初だった様です。その頃の銘はKONISHIROKU HEXANONだった様です。
でこのレンズはKONICA HEXANON銘で絞りリングにEEポジションがありますからコニカマウントⅡのレンズでシルバーのリング状に52の表記があるためおそらく後期型でFTA用に販売されたものだと思います。レンズの設計はKONISIROKU銘の初代とは若干異なっている様です。
状態
まずピントリングは無限遠のまま、ガチガチに固着していて全く動きません。
絞りリングもかなり固いですねぇ。こりゃ遺憾!
レンズエレメントはというと、これもかなりカビています。しかしレンズのキズは全く無い様に見えます。これは期待できますね。絞り羽根はドライで全く問題無いです。
ヘリコイドの分解整備
まずは少しでもヘリコイドが動いた方が整備しやすいので分解する前に温めてみる事にします。とりあえず暖房の吹き出し口前に置いて少しだけ温めてみます。(温めすぎるとバル切れが発生する恐れあり)これでヘリコイドが動く様になれば楽なんですけどねぇ。
数分温めてフォーカスリングを回してみると少しずつですが動き始めました。しめたw。グーっとゆっくり動かして最大まで繰り出すことが出来ました。よっしゃ!このまま分解に入ろうと思います。
まずはいつもの吸盤オープナーで銘板から攻めます。
銘板したのかに目リングを外すとレンズユニットが分離しました。ここまでやってから温めればバル切れの心配する必要がなかったですね。前からはここまでっぽいですが後ろから直進キーが固定されているのが分かりました。直進キーは一本のみですから乱暴に扱うと直進キーが折れそうですね。
マウントはマイナスネジで止まっていますから工具選びを慎重に行い開けていきます。
すると直進キーのネジが見えましたからこれを外せばヘリコイドが分解できます。
ヘリコイドグリスは真っ黒でカチカチでした。酷すぎるので全て分解して超音波洗浄しようと思います。
直進キーは一本のみでしたから耐久性に問題がありそうですね。
クリーニング
超汚かったので、超音波洗浄です。
洗浄液は台所用の中性洗剤のお湯割です。
あまりにも汚れが酷すぎたので歯ブラシも併用しながらキレイにします。
レンズユニットがゴッソリ抜ける設計なので整備性良好です
レンズエレメントを分離してクリーニングします。
レンズエレメントはかなりのカビがありましたので全て分解してクリーニングしました。
しかし光にかざすとカビ跡が残りましたね。一部コーティングの剥がれもありました。ちょっと残念。
デジカメにつけて写りのチェック
いつもの様に簡易チェックの時間ですw
柔らかい写りですが、カビ跡が多い割には抜けが良い気がしますね。
この様にザワッとしたボケが出ることもある様ですね。
絞り開放だと標準レンズとしては周辺減光は多めでしょうか?これは天気が悪く靄がかかっていたので作例としては良く無いので周辺減光のみを参考にしてください。
コンディション認定
カビ跡が残りましたが、見た目はかなりキレイになりました。
厳しい条件では写りに影響があるかもしれませんが、まあそこそこ取れそうな気がしますね。
写り自体は柔らかでビネットもありますから」クラシカルな写りですが、芯はキリッとしてますからなかなか良いです。さすがヘキサノンですね。
あとがき
最後まで読んでいただき感謝です。
微妙に長めの52ミリってことでめずらしい焦点距離のレンズですね。分解して思ったのは直進キーが一本ですからヘリコイドのガタがある個体は避けた方が良いかもしれません。ヘキサノンAR50/1.7は最短55cmで、こいつは45cmそれだけでも価値がありますね。10cmの差は大きいですよw
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