ジャンカメハンターのぐりやんです。
坂本龍一さんの訃報を聞いてショックです。2回のガンの乗り越えて活動を再開されていたのですが非常に残念です。高橋幸宏さんが亡くなられたばかりなのに…。
ご冥福をお祈り致します。
本日の獲物は1976年にコニカから発売された発売された某消費者金融のような名前の一眼レフ
Konica ACOM-1です。実はこのカメラ既に一台持っているんですよね。
Konica ACOM-1 第二世代(勝手に言っていますw)
既に持っているのは初期型と思われるKONICA(大文字)で底カバーなどが真鍮製でシリアルナンバーが底面に刻印されているタイプです。価格は¥280でしたw
今回入手したものは銘板がKonica(小文字)底カバーはプラスチック製ですし裏蓋ロックレバーのカバーもプラスチックで底カバーの後面に白い文字でシリアルナンバーが刻んであります。
状態
前回入手したACOM-1は前回の280円の個体に比べるとかなり状態がいいです。
ただし若干プリズム腐食が有ります。影はファインダーの真ん中に縦にそれと下にあります。ファインダーを覗いた感じではペンタプリズムの三角屋根の部分の腐食だと思われます。
その他電池を入れてみたら露出計は動きますしシャッター速度優先AEも正常に動いている様ですよ。
外観もキレイで貼り革の縮みもほとんどない感じです。
プリズムを確認すべく上カバーから分解
早速分解してゆきます。分解について難しいところはありません。カニ目回しが必要なことぐらいですね。
そしてプリズムが見えました。全面カバーで覆われていますが、モルトは使われていない様です。
プリズムを下すには基板を外す必要がありますね。
と?
ナンジャコリャ?見た目には異常ありません。どうやら元々のプリズムの蒸着と腐食防止対策の施工に問題がありそうな感じですね。
外観は異常なさそうですが、プリズムの金属蒸着の中に腐食が発生している様です。こりゃどうにもなりませんからこのまま蓋をして元に戻します。
とりあえずそのまま戻しますが280円の一号機といいとこ取りのニコイチにするかもしれません。1号機はたまに巻き上げが引っかかったり、シャッター速度が全域で少し遅いようですからねぇ。
プリズム腐食もコレぐらいならば使えなくは無いのですが使う気は起こりませんねぇ。
レストアは保留することに。志向を変えて2台を見比べて研究してみる
ACOM-1のマイナーチェンジ
このカメラのマイナーチェンジ情報はネットで調べてみてもあまり見あたりませんが、大まかに3世代に分かれそうです。
- 大文字KONICA 真鍮底蓋の第1世代(以下1G)
- 小文字でプラ底蓋の第2世代(2G)
- セルフレバーの横にグルグルっとしたエンブレムが付いている第3世代(3G)
の3種類ですね。
うちの第1世代と第2世代の細かい違いを見比べる
まずは上にも書きましたが
- 銘板が違います。
- 底板が違います
- 裏蓋ロックが違います
- シャッターが違います
見つけた違いはコレぐらいですがシャッターの違いはかなり気になる点です。
ACOM-1はコパルスクエアというシャッターを搭載しているようですよ。
シャッターユニット・コパル スクエア シリーズについて調べてみた
探すとまず出てくるのはコパルFC-512という記述。ウィキペディアではコパルFCとなっている。
正確には「コパル スクエア FC」であろうか? しかしキーワード検索しても全く出てこない。
謎である。
そして海外を捜索していると出てきたのがコパル スクエア CCSーM(以後CCSと記述)という名前。CCSとはCopal Compact Shutterの頭文字をとったものみたいです。シリーズの変遷についてはCCSの前はSと書かれていることが多いですがその間に先日整備したCLSがあります。Copal Leitz Shutterの頭文字ですね。
時系列で特徴を表にしてみると
シャッター名 | 登場年 | 先幕 | 後幕 | 制御 | 主な搭載機 |
スクエア | 1961 | 2 | 2 | 機械 | Konica FS NIKKOREX F |
スクエアS | 1965 | 3 | 3 | 機械 | Konica AUTOREX Nikomat FT |
スクエアSE | 1968 | 3 | 3 | 電子 | CANON EF NIKOMAT EL |
スクエアCLS | 1972 | 3 | 3 | 電子 | Minolta XE Leica R3 |
スクエアCCS-M | 1974 | 5 | 3 | 機械 | Nikon FM Konica ACOM1 |
スクエアCCS-E | 1975? | 5 | 3 | 電子 | Nikon FE |
スクエアCMS-EM | 1981? | 5? | 4? | 電子 | RICOH XR6,7,S |
となります。で、気になるのはこのACOM-1(1G)のシャッターなんですよ。
羽は先幕後幕共に3枚で機械式です。発売は1976年ってことはCCSの時代ですね。
ACOM-1(2G)についているシャッターは外観上明らかにNikonFMと同じものですからCCSと考えてよいでしょう。
もう一度ACOM-1(1G)のシャッターをよーく観察してみます。
先幕は5枚ですが形状が違います。また重なりも逆になっています。羽根についているレバーの形状も異なっています。
そしてよく観察すると全てのパーツの重なりを逆にした様な作りです。誰かが分解して組み間違えたのかとも思いましたが、シャッター羽根組み立てはのリベットですから組間違いはあり得ないでしょう。
同じCCSのバージョン違いなのでしょうかね。興味は尽きませんw
あとがき
今回はレストアは保留にしてうちの2台を見比べてみました。このカメラはヘキサノンレンズが使えて故障はしにくいと思います。シャッターもコパルの縦走機械式第3世代と言える頑丈なものを搭載しています。安くフィルムカメラを入手して試しに使ってみるのにオススメですね。
最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回は1977年に発売された、ヤシカ製の一眼レフをレストアしていこうと思います。
乞うご期待w
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