おはこんばんちは。ジャンカメハンターのぐりやんです。
鳥山明さんが永眠されたそうです。おはこんばんちはと言うのは、鳥山さんが生み出したアラレちゃんの台詞なんですよね。この場を借りて鳥山先生のご冥福を心よりお祈り致します。
さて、先日整備したの「コダック ナンバー2 フォールディング カートリッジ プレモ」の前期型に、前回の予告通りILFORD PAN F PLUS 50を詰めて試写してきましたので結果を紹介したいと思います。
しかしながら、100年以上前に発売された規格のフィルムが現在でも入手できるというのは驚異的ですね。このカメラの撮影を紹介しているサイトは国内には全く存在しないのでこのレビューは貴重ですぞ! では、逝ってみましょうw
フィルムを装填する
前回の予告通り、「ILFORD PAN F PLUS 50」を買ってきました。感度はもちろん「ISO50」です。
このフィルム初めて使うので、ワクワクなんですわ。
箱から出すとポテチの袋っぽい銀色の包装がされています。防湿性は高そうですから某フィルムのように新品なのにカビる事は無さそうです。
では、フィルムを装填していきます。
このカメラのフィルム装填はかなり変わっているんです。
まずは、カメラ本体をパコッと二つに分離します。
そうしたらガワ?の巻き上げ軸に空スプールを嵌めて、新品のフィルムはコロんと置くだけな感じで突っ込みます。こんなんで大丈夫なのでしょうか…。
あとは前ボディを噛み込ませながら差し込んでロックします。そしたら通常の赤窓式カメラと同じ様に赤窓に「1」を出せば撮影準備完了です。
試し撮りの結果
もう写真が見えていると思いますが、ちゃんと写っていましたよ。
しかも、思っていたよりもかなり写りが良いです。
これには驚きました。これは凄いです。なんといっても、100年以上前のカメラですからねぇ。
このカメラのピントは、30mと2.5mしか選べないんです。でこちらは2.5mでの結果です。奥の看板は少しボケていますね。でもこの写りどうですか?拙者は驚きの写りだと思いました。
こんなに良く写るとは思っていませんでしたからね。
遠景の撮影も試しましたが、この日は少し霞んでいて撮影条件としてはイマイチでした。
無限遠はちょっとぼやけた感が強い気がしました。ピントを30mにセットして絞りはF16なので無限遠まで被写界深度に収まると思うのですが。
景色が霞んでいたにしても、このカメラ遠景は不得意なようです。
もう一枚撮ってみましたが、やはり遠景はあまり綺麗に撮れません。ピントは手前の雑木林にあっているようです。遠景は霞んでいて視界のコントラストが低く、見にくいブリリアントファインダーでのフレーミングはかなり難しかったです。
こちらはピントを2.5mとして撮りました。気象レドームが少しだけボケていますね。よく見ると右側の柱が不自然に湾曲しています。これはレンズの歪曲収差ではなくフィルムの平坦性が悪いと思われます。このカメラフィルム圧板がありませんから、キレイに写すにはフィルムを平坦にするための工夫が必要かもしれませんね。
おわりに
このカメラを使ってみた感想は「クラカメは写ってナンボ」ですね。
製造から100年以上が経過したカメラですよコレ。そのカメラのフィルムがいまでも入手できるってだけで奇跡的ですからねぇ。撮影できた事は凄いとしか言いようが無いですね。
入手時は外観はキレイなれど蛇腹に無数の穴が開いていたジャンクでしたが、何とか使えてホッとしました。楽しみだったラピッドレクチリニアの写りは柔らかく、取説にあったようにポートレートに向いているなぁと思いました。
最後まで読んでいただき感謝です。
100年以上前のカメラがこうして復活してちゃんと写真が撮ただけで大満足です。感涙を抑えられません。感無量です。
納屋から古くてボロボロのカメラが発見されても棄てたりせずに、市場に戻して頂けることを切に願います。あまりにも酷いガラクタに見えて捨てるかどうか迷ったら拙者にくださいね〜。
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