ここからは、直進ヘリコイドなのに何故かレンズが回ってしまうシリーズです。
SUPER-CANOMATIC LENS R 50mm 1:1.8
スーパーキャノマチックR 50mm F1.8は、キヤノン最初の一眼レフであるRシリーズ向けのRマウントレンズだそうです。
外観上の特徴は絞りリングが二つあること。
自動絞り用とプリセット絞り(絞り込み測光)用のリングだそうです。
マウントの形状はFL、FD共に互換性があります。
折角なので並べてみました。
キャノンの一眼レフ用マウントを比べてみる
左からFD、FL、Rです。
Rはレバーが2本。絞りのスプリングをチャージするレバーと解除するレバーらしいですが壊れているようです。
FLはレバーが一本。自動絞りを作動させるレバーです。SuperTakumarなどと同じ絞りを絞りこむ機能だけですね。
FDはレバーが2本と謎の突起が2本そして絞りリングを緑の二重丸に合わせると出てくるピンがあります。絞り作動レバーはFLと同じで、開放測光のためのもの。もう一つのレバーはレンズの絞り値をボディに伝えるためのものです。
そしてレンズの開放値をボディに伝える突起があります。
そして緑の2重丸は未来を見据えて搭載されています。
それは何かと言いますと、絞りリングの緑の二重丸と出てくるピン。
これはシャッタースピード優先を見据えて搭載されたものでしょう。
後期のFDレンズになると緑の二重丸は緑のA表示に変わります。
機能は同じですから絞りリングにAがなくても二重丸に合わせればA-1やAE-1でも使えるわけです。
話が逸れてきましたので本題に戻ります。
状態確認
それでは見ていきます。
まずネジが一本有りません(汗)
そして一番の問題点。
直進ヘリコイドなのに鏡筒が回転してしまう!って事で、まずは直進ヘリコイドの直進キーの状態を見てみたい。
なのでマウント側から攻めていきます。
分解開始
開けました。おや?なんだこれ??
何か謎の物体が。不自然なものが見えています。これはやばそうな予感。
後玉のリングを外すだけでレンズユニットがごっそり外れてきましたので、もう一度怪しい部分を確認してみます。
と。 コリャ冷や汗しか出ませんね。
てか滝汗。。。これは。。。
人的故障(人力破壊)
シグマミニワイドに続きまたもや人力で破壊されていました。
ヘリコイドを抜きます。
でたー。
直進キーが曲がってぺっちゃんこ。
マヂかコレ。
笑うしかないな。
外してみた。
すげーなコレ。
なおんのかな こんなキ~♪
ちょっと無理だろ こんなキ~♪
なおんのかな こんなキ~♪
なおったらすごいぞ こんなキ~♪
しかし修正できるんかコレ。
ここから興奮しすぎて写真なし。
でも折れずに修正できて、直進ヘリコイド復活!
(結局組み上げて使っていたら折れました。なのでハンダと補強材で修理しました。
絞り操作キーも変形大
よくみると絞り操作キーも思いっきり曲がってる。(右側)
左側の銀色の部品の穴のところにはピンがついた居たようですが脱落欠品なようです。
このままある程度修正したけどスムーズに動かない。
レンズユニットも分解。
絞りユニット分離
絞り操作キーの状態は?ぐにゃりと変形している。(興奮して写真なし)
修正して取り付け。
スーパーキャノマチック機構のカメラは持っていないので完全修理は保留。
では、これで一旦修理完了とします。(いずれピンを作成修理するかもしれません。)
最終チェックとコンディション認定
多少問題がありますが、ヘリコイドの修理はできたのでピント合わせは可能となりました。
自動絞りは作動しませんので、CANON Rシリーズのカメラに取り付けても絞り込んで使うこのになるでしょう。
コンディションは「前玉小キズ多し。後玉カビ後多数。絞り連動は不能の難有品」認定w
マウントアダプター で使う場合の注意点
このレンズをCANON FD用のマウントアダプターに取り付けるとある問題で取り付けることが出来ないかもしれません。
少なくとも拙者所有のIPRO製マウントアダプターには装着できません。
どういうことかと言うと、後玉周りのキャノマチック機構のカバーがマウントアダプターの絞り込みレバーに干渉して取り付けることができないのです。
ただしピンを取り外すことができるマウントアダプターならば、ピンを抜けば装着できます。
IPROはピンをはずすことが可能です。

ご注意&事前にご確認あれ。
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