このレンズは3本同じものが入っていました。
全て前期型でシリアルナンバーが
110万番台(1号機)
12287百番台(2号機)
12289百番台(3号機)
さしあたりカッコ内で呼称します。
Asahi Opt. Super-Takuma 1:3.5/35
調べてみると何度もマイナーチェンジを行なったレンズのようですが、3本とも第3世代のようです。
一眼レフ用としてはちょっと暗めのF3.5ですが、その分とてもコンパクトなレンズとなっています。
4群5枚でテッサーの前にワイコンを追加したような、いわゆるレトロフォーカス型ですね。
いちばん後ろの玉が貼り合わせで、ここに問題を抱えたジャンクっとことになります。
状態
入手時の状態ですが、

1号機はバックプレートがなく後玉が黄色いマステで留められていました。
2号機は後玉がなんか変です
3号機は後玉が取り付けリングごと付いていません。
1号機のマステを剥がしてみると後玉が外れていました。よく見ると後玉のバルサムが完全に剥離しており、しかも外れた後玉を前後逆にして取り付けようとしたら嵌まらずテープで止めたようでした。

2号機は後玉ついていますが、ユルユルです。これもバルサムが完全に剥離していました。

3号機はレンズがありませんので部品取りにしかなりませんね。
今回は2号機の復元に挑戦してみます。
2号機を復元する
とりあえずバルサムをどうするか?
実験的にレンズに残っているバルサムを溶剤で溶かして貼り直してみることに。
溶剤を剥がれたバルサムに流し込むと溶けたようでしたので、そのまま貼り合わせてみました。
完璧とはいきませんでしたが、意外と綺麗に貼れたような気がします。

透明度も戻り、意外と使えそうですね
そのまま取り付けてみるとまたもやピントが無限までいきません。
鏡筒をばらして組み直して無限遠調整。
全機能回復しました。
最終チェックとコンディション認定
完璧ではありません。バルサムに傷みがあるが写真は撮れるかな。
まあなんとか使えそうなレベルです。
コンディションは、バルサムにひどい痛みがある「ジャンク品」ですね。
1号機はまた今度つついてみることにします。
3号機はレンズが足りませんから部品取りにしかなりません。
コメント