ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日はROBOTⅡをチェックしていました。拙者はたくさんのカメラを持っています。古いカメラは動かさずに放置していると壊れるのでたまにチェックがてら動かすのです。
Otto Berning ROBOTⅡ
このカメラ過去記事を見ると一度も紹介していませんでした。ロボットのカメラはゼンマイ巻き上げとスクエアフォーマットが特徴でROBOTⅡでは専用のフィルムカートリッジが必要なので購入する場合は注意です。私が所有するロボット2はボディのシリアルナンバーから戦後に生産されたもののようです。
レンズはシュナイダークロイツナッハのクセナー37.5/2.8が付いていました。レンズのシリアルナンバーを調べると1948年ごろ製造されたみたいですからカメラもその頃に作られた可能性がありますね。
このカメラ2010年に、もちろん故障したジャンクとして購入しました。

状態(2010)
ジャンク品として購入しましたが、どれぐらいのジャンクレベルだったかはもう覚えていませんが、整備記録写真を見ると


シャッター内に油分の侵入があったようでバラバラにして洗浄していました。

その他貼り革の傷みがひどかったりレンズが酷くくもったりしていたようです


覚えているのはレンズのピントリングが固着していて構造が分からずに分解に苦労したことです。
何とか分解に成功してヘリコイドを洗浄・グリスアップして今ではスムーズになっています。
今回の故障(2025)
今回チェックしているときに、「おや_」っと気がついた故障はフィルム巻き取りノブの逆転です。このカメラはゼンマイ動力による自動巻き上げですが、フィルム装填時にフィルムをスプールに巻き取れるように小さな巻き取りノブが付いています。このノブは矢印の向きにしか回らないはずですがどちら向きにも回る、つまり逆転してしまうのです。これではスプールも逆回転してしまうため撮影済みのフィルムにダメージを与える可能性があります。このままでも使えない訳ではありませんが、トラブルを避けるためには修理する必要があります。
巻き取りノブを分解する
通常カメラの巻き上げ部分には逆回転防止クラッチ、いわゆるワンウェイクラッチが内蔵されています。レバー式巻き上げの機種では逆回転を防止するクラッチと巻き上げレバーをスリップさせるクラッチが2系統入っています。古いカメラではスプリングクラッチというコイルバネの性質と摩擦抵抗を利用したものが多く使われていました。スプリングクラッチはスルスルと巻き上げることができて感触が良く構造が単純で部品点数が少なくコンパクトなのが特徴です。ライカM3初期型の巻き上げ部分にもスプリングクラッチが使われています。しかしスプリングクラッチは摩擦抵抗を利用しているので摩耗したりスプリングが金属疲労で折れることが多いのが難点でした。そんな訳で?なのかは分かりませんが、後年ではラチェット式のワンウェイクラッチが主流になりました。ラチェット式は歯車と爪の引っ掛かりを利用したもので耐久性が高いのが特徴です。ラチェットレンチなどに使われている機構と同じです。ライカM3も途中からラチェット式に変更されました。ラチェットですからレバーで巻き上げる時やレバーを戻すときににカリカリという音がするでちょっと安っぽいなど賛否が分かれるところです。しかし、ラチェットのギアを細かくすることによりある程度の高級感が出せますから、高級なカメラではラチェット音がほとんど気にならないものもあります。
閑話休題(汗)
で、Robotの巻き上げ部分はカリカリ音はありませんからおそらくスプリングクラッチが内蔵されていると思います。では早速分解してみます。

これが分解したところで、手前にあるのがワンウェイクラッチのスプリングです。このスプリングが横にある部品の中に入っています。


やはり見事にスプリングが破断していました。このような故障は中判スプリングカメラにおいて過去にいくつも経験していて珍しくもありません。中判スプリングカメラの場合はほとんどが巻き上げノブのところにスプリングクラッチが内蔵されており、これが逆回転する故障がある場合は、そのほとんどがスプリングの破断です。


スプリングの破断場所はスプリング末端の曲げている場所の場合がほとんどですから、折れた部分を同じように曲げればほとんどの場合OKです。

そんなわけなので元々の形を想像しスプリングを曲げます。(この曲げた部分がまたいずれ折れるのでしょうね)

あとはグリスアップ(摩耗を減らすため必ず行います)して組み立てればOKです。

最終チェック
巻き上げノブを軽く指で時計回りに力を加えてみて回らなければOKです。
このカメラはとても小さいくて可愛いのにズッシリと重く凝縮感がすごいです。ゼンマイ部分のワンウェイクラッチはラチェット式ですからゼンマイをまくとカリカリと音がしますが、レリーズした時のシャッター音やレリーズボタンから指を離したときの自動巻き上げ音は非常に小気味よくて使用感がとても良いです。
総じて感じたその質感は、ハワイで初めて拳銃を持った時、その重さに驚いた時の感じに似ていると思いました。
どんな写真が撮れるのか
過去の記事を探してもこのカメラは紹介していませんでした。なので少しだけ作例をアップします。




このように真四角な写真が撮れます
カメラ Otto Berning ROBOTⅡ
レンズ Schneider -Kreuznach Xenar 37.5mmF2.8
フィルム:KODAK T-MAX100 (100TMX)
現像:ND-76 定着:マイフィクサー
SCAN:Nikon COOLSCAN Ⅴ ED




ROBOTⅡの場合は、2種類の専用カートリッジが必要で、しかもフィルムを詰め替える必要があるので普通の人?が使うには難易度が高いです。ですからROBOT STAR以降の機種を選ぶと幸せになれるでしょうwww
カメラ Otto Berning ROBOTⅡ
レンズ Schneider -Kreuznach Xenar 37.5mmF2.8
フィルム:DNP CENTURIA100
現像:ナニワカラーキットN
SCAN:Nikon COOLSCAN Ⅴ ED
あとがき

最後まで読んでいただき感謝です。
やはり35mmで「ましかく写真」は新鮮ですよね。
そして、ましかく写真と撮ることができる35mmカメラはレアです。
気になる方は探してみるのも良いかもしれませんね〜。





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