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【徹底解説】OLYMPUS PEN の選び方:モデル別の特徴とおすすめポイント

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ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日はオリンパスペンをシリーズ別に徹底解説していこうと思います。

OLYMPUS PENシリーズとは

拙者所有のPENシリーズ 上段左から 初代PEN PEN D 下段左から PEN EE2 PEN EES PEN EES2

OLYMPUS PENシリーズは、1959年にオリンパスが初めて発売したハーフカメラです。そして多種の派生型が発売化されシリーズ化しました。小型軽量なデザインとフィルムを半分のサイズで使用すると言うのが特徴であり、36枚撮りのフィルムで2倍の72枚を撮影できる点が大きな魅力となっていました。以下は、OLYMPUS PENシリーズの歴史と特徴についての概要です。

歴史

1959年 - OLYMPUS PENの誕生

  • 初代 PENは、1959年に発売されました。デザインは有名な工業デザイナーの吉岡正敏氏が手がけ、小型でシンプルな操作性を追求したカメラです。これにより、一般の人々にも写真撮影の楽しさを広げることができました。1960年には高級版のPEN S、1964年には広角レンズを搭載したPEN Wが登場しました。

1961年 - OLYMPUS PEN EEシリーズの登場

  • 1961年に発売されたPEN EEは、シリーズ中初めて自動露出(EE)を搭載したモデルです。ピント調節も固定焦点となっており、初心者でも押すだけで簡単に撮影が可能となり、特に女性から支持された大ヒットしました。1962年には派生型のPEN EESが登場します。

1962年 - OLYMPUS PEN Dシリーズの登場

  • PEN Dは、PENシリーズの最上位、最高級版と言えるシリーズです。PENシリーズとの違いはF1.9と言う大口径レンズとLV式露出計を搭載したことです。シャッターユニットも高性能な対陽になっています。

PENシリーズの進化

  • PENシリーズは進化を続け、一眼レフであるPEN FTやワインダー内蔵のPEN EMや電池式のプログラムEE搭載したEEDなどのモデルが登場しました。PEN Fシリーズはここでは扱いません。

シリーズ共通の特徴

ハーフサイズ(上)とフルサイズ(下)のモノクロネガ

ハーフサイズ

  • 35mmフィルムをハーフサイズで撮影するため、フィルム1本で2倍の枚数の写真を撮ることができこれこそが大きな特徴です。大伸ばしでは画質的に不利にはなりますが、L版やLL版程度では問題ない程度です。フィルムの節約ができ、コストパフォーマンスに優れます。

小型・軽量なデザイン

  • PENシリーズは、携帯性を重視して設計されており、ポケットに収まるサイズ感と突起物が少なく軽量なボディが特徴です。これにより、日常のスナップ撮影に最適なカメラとなっています。

優れた光学性能

  • PENシリーズは、光学性能を最優先に設計されており、見た目はとても小さいレンズに見えますが、構成はテッサータイプの3群4枚構成であり、優れた光学性能を誇ります。また名称にDが付くタイプではダブルガウスタイプ(4群6枚)の非常に贅沢なレンズが搭載されています。
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シリーズ別 徹底解説とおすすめポイント

OLYMPUS PENシリーズには、さらにさまざまなシリーズに分類知ることができ、それぞれに独自の特徴があります。以下、シリーズ別にその特徴を解説します。

1. OLYMPUS PENシリーズ

拙者所有の極初期型初代PEN
  • 概要: 初代PENをはじめとするモデル。PEN、PEN-S、PEN-S3.5、PEN WをPENシリーズとしました。
  • 特徴: 通常のカメラと全く同じ操作系統で全てマニュアルで操作する。つまりピントとシャッター速度、絞りを全て任意に設定することが可能である。そのためどちらかというと上級者向けとなる。ファインダーは外光式ブライトフレームと言う贅沢なものを採用している(すごい!)。初代PENでは28mmF3.5と言うテッサータイプのレンズを搭載し、ピント調節は回転全群繰り出し式ヘリコイドと本格的なもので、最短撮影距離0.6m。シャッターは2枚羽根で1/25-1/200絞り羽根は4枚。
  • 派生型: PEN-Sではレンズが30mmF2.8(テッサー型)となりシャッターユニットもワンランク上の1/8-1/250シャッター羽根、絞り羽根共に5枚のものが搭載されている。またPEN WはPEN-Sのレンズを広角25mmF2.8(3群5枚)に換装したと言えるモデルでブラックボディのみ販売された。
  • お勧めポイント: マニュアル露出でピントもマニュアルなので中上級者向けであり、撮影者の意図を反映させた作品作りが可能。もちろん小型軽量を活かしたスナップ撮影にも使えるが、初心者には難易度が高いことが予想される。

2. OLYMPUS PEN EEシリーズ

上段左からPEN EE2(貼り革カスタム) PEN EES 下段PEN EES2
  • 概要: 初代PEN同程度の小型ボディに自動露出を搭載したモデルがPEN EEシリーズです。ピント固定なのがEEシリーズでゾーンフォーカスなのがEESシリーズとなっています。
  • 特徴: PEN EEではピントが固定されており、初心者でも押すだけで簡単に撮影ができ失敗しにくいカメラになっています。カウンターは手動減算式、裏蓋は取り外し式。自動露出はセレン光電池で制御されているため電池は不要です。 
  • 後継機: EE2ではホットシューが追加、カウンターは自動復元式。裏蓋が開閉式になった。EE3ではフラッシュマチックが搭載された。後期型ではシャッターボタンがプラスチックであるため割れているものが散見されるので注意が必要。
  • 派生型: EESはEEのレンズだけをゾーンフォーカスにしたと言えるモデルとなっております。レンズが30mmF2.8なりピント調節は前玉回転式ヘリコイド、ファインダーはアルバダ式ブライトフレームを採用している。これはファインダーの占有体積を減らしEE機構を組み込んだためだと思われる。PEN -EES2では自動復元式カウンターとなり裏蓋が開閉式になった。PEN EFではフラッシュ内蔵式となり、ペンシリーズで一番最後に発売された。ボディ外装がプラスチック化された。
  • お勧めポイント: PEN EEでは押すだけで撮影できるため初心者向けであると言える。またその特徴を活かせば最強のスナップカメラとなる。EESではピントのみ調節が可能となっているため撮影者の意図を作品に反映させることが可能となる。反面ピンボケのリスクがあるのはデメリットと言える。初心者〜初級者向けと言えるが、スナップ撮影用途ならば上級者にもオススメできる。

3. OLYMPUS PEN Dシリーズ

PEN D 希少な純正フードが付いている ボロいけどw
  • 概要: PEN Dは、シリーズの中でも高級機種として位置づけられます。
  • 特徴: 明るい32mmF1.9(4群6枚)の大口径レンズを採用。6枚中3枚に高屈折低分散のランタンクラウンガラスを採用し薄うレンズになっていた。ピント調節は全群繰り出し式直進ヘリコイドと本格的なもの。シャッタースピードも1/500〜1/8秒となり、LV式の露出計も搭載された。ハイアマチュアやプロをターゲットにしたシリーズと言える。露出計を搭載するためファインダーがアルバダ式にグレードダウンしてしまったのはちょっと残念である。これはファインダーの占有体積を減らし露出計を組み込んだためだと思われる。裏蓋はシリーズにわたり取り外し式のままであった。
  • 後継機: PEN-D2では露出計が電池式に変更、D3ではレンズが32mmF1.7と少し明るくなった。
  • お勧めポイント: 非常に明るい(オーバースペック?)なレンズを搭載しておりシャッターも高性能であるためオールマイティーに使える。反面レンズが大型化しているため携帯性が悪くなった。明るいレンズを搭載しているため暗い屋内でも撮影できるが被写界深度が浅くなるため目測でのピント合わせは難しい。中上級者向け。

4. 異端モデル(持っていない拙者の勝手な見解です)

  • PEN EM: 電動ワインダー内蔵で、自動巻上、自動巻戻を実現。シャッターは電子制御シャッターで露出制御はプログラムAEと言う当時としてはかなり先進的なカメラ。レンズはシリーズ中唯一の35mmF2(4群6枚:換算値49mm)を搭載している。
  • PEN EED: PEN D + EE的なモデルではありますが外観は独特で他のペンとは全く違う見た目となっている。レンズは32mmF1.7(4群6枚)であるからD3のものと同じと考えることができ、D3に電子シャッターを載せAE化したモデルと言えそうだ。セルフタイマーを搭載しているのはPENシリーズ唯一である。
  • お勧めポイント: 2機種とも自動露出なので初級者にも扱いやすいが、明るいレンズでピント合わせは若干難しく、ある程度の腕がないとピンボケ写真を量産することになる。どのようなユーザーを想定して製品化したのか疑問が残る迷走モデルと言えそうだ。2機種ともPENらしくない外観ということもあり、人とは違うPENが欲しい方にオススメである。しかしながらEMは非常に故障し易かったらしく動くものは皆無でろうし、乾電池の液漏れで修理不能な個体も散見されるため、キワモノ好きなジャンカメハンター向けモデルと言えよう。

まとめ

初心者にお勧めなのは自動露出のPEN EEシリーズ。その中でも拙者がお勧めするのはPEN EE2です。
初級者にはゾーンフォーカスで自動露出のPEN EESシリーズが良いかな?特にPEN EES2が良いかな。
中級〜上級者にはPEN DシリーズもしくはPENシリーズがオススメです。
人とは違うPENが欲しいマニアにはEEDが良いでしょう。
電気仕掛けな文鎮が好きな人にはEMと言う手もあります。
拙者はEMを入手して修理して写真を撮ってみたいと夢見ている変な人ですwww

OLYMPUS PENシリーズは、その多彩なモデルと独自の特徴で、多くの写真愛好家に愛され続け30年余りの長きにわたり製造販売されました。それぞれのモデルは、時代のニーズに応じた進化を遂げながら、小型で使いやすいというPENシリーズの核となるコンセプトを維持していました。

ぐりやん
ぐりやん

最後まで読んでいただき感謝です。
特にマイタニイズム満載の初代ペンはファンならば一台は入手して使ってみたいものです。
拙者は極初期の三光PENを手に入れましたから次はEMに逝きますwww

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