敗北に凹んでいる、ジャンカメ ハンターのぐりやんです。
本日の獲物はコシナの夢のレンズ COSINA AF 75-200mmです。
マウントはオリンパスOMマウントです。
COSINA AUTO FOCUS LENS 75-200mm F4.5 MC MACRO
このレンズはレンズ自体にAF機構が内蔵されていて、レンズのボタンを押すことによりAFもしくは電動ズーム(以後PZ)を使うことができる夢のようなレンズです。光路はプリズムによって分離され一部がAFセンサーへと導かれる仕組みとなっています。
状態
AFとPZは一応作動しますがピントがきっちり合うことはありませんでした。
外観はそれなりに汚くてレンズエレメントはカビだらけでかなり酷い状態です。もしかしたらカビが酷すぎてピントが合わないのかもしれません。
電池室には緑青ありですが辛うじて通電はするようです。
今回はレンズのクリーニングを主に行いAFでの合焦を目指します。
分解
電子化されたレンズですのでハンダごては必須ですね。今回は18wの物を使います。
幸いヨッシーさんという方が分解の要領を解説されていますから参考にしながら進めました。
しかしながら内部が少し違っていたので途中で小改良などがあったのかもしれません。
全てのレンズエレメントにアクセスするためにはかなり分解の必要がありそうです。またヨッシーさん解説の個体とは配線位置も若干異なっています。配線、結線を撮影しながら分解を進めていきます。
フォーカス部とズーム部にエンコーダー(?)が内蔵されていますので注意が必要です。
前玉を外すためのイモネジはかなり強力なネジロックが施してありました。またレンズユニットのネジ込みにもネジロックが施されていましたので、溶剤は必須です。
前玉(ズーム第1群)はカビだけではなく周辺部にコーティングの濁りがありました。
第2群はまあまあ綺麗で小カビ程度
ズーム第3群は酷いカビでした。
ズーム第4群は前後に分かれていて間にAF用のビームスプリッタプリズムが鎮座しています。
前玉はカビだらけで後玉にはカビとコーティングの剥がれがたくさんみられました。
AF用のビームスプリッタプリズムもカビだらけです。
プリズム表面は最初から拭きキズが多数ありました。
クリーニング
クリーニングしましたが、コーティングの劣化やらカビ跡など多数です。しかし濁りやクモリは前玉周辺のみです。
組み立て結線と最終チェック
組み立ててチェックすると何とAFが動かなくなりました。結線ミスかと思い再度バラしてテスターでチェックしながら怪しい部分を見つけましたが健闘むなしく敗北を期しました。マニュアルモードにすれば何とか写真は撮れますが壊してしまったかと思うとかなり悔しいです。とりあえず2回分解組み立てをしたので疲れちゃいました。いずれリベンジしようと思っています。
とりあえずMFで何枚か撮ってみました
月が出ていたので手持ちでISO100シャッター速度1/80 手ぶれ補正恐るべし。
下の方が青っぽくモヤッとしてるのはフレアです
マクロと銘打っているだけにかなり寄れます。
レンズエレメントの状態から考えると結構写りますね。しかし室内でフレアが出ますから屋外ではどうなることやら。
コンディション認定
レンズの劣化が酷くAFが作動しない「ジャンク品」に認定です。悔しい。
あとがき
実用性は?なAFレンズで動いても使うか?となると使わないでしょうからどうって事ないじゃん。と思いますが、修理するつもりが壊したとなるとちょっと罪悪感というか、まあそんな感じです。
基板がフレキとガラエポのハイブリッドっぽいやつでもしかしたらどこかのハンダが浮いてしまったのかとも思うのですがねぇ。ま時間があるときにリベンジします。
最後まで読んでいただき感謝です。
さて今回のレンズは1987年製ですが既に一眼レフ界はAFの時代に突入していました。
次回は1987年に発売された、サードパーティ製の広角域から望遠域までカバーする高倍率AFレンズをレストアしていこうと思います。乞うご期待w
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