CONTAX RTS セミジャンクの問題点とは?巻き戻しクランクのクラッチって?

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ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物は、みんな大好きCONTAX RTSのセミジャンクです。
コンタックスって何って方は関連ページをご覧いただきたいと思います。

CONTAX RTS

RTSについて簡単にお話ししましょう。1974年、我が国 日本のカメラメーカーである「ヤシカ」と当時東西分断中の西ドイツのレンズメーカー「カールツァイス」が提携しました。
そして1975年11月、ヤシカからCONTAXブランドの一眼レフ「CONTAX RTS」が発売されました。
当然レンズはCarl Zeiss銘でしたので話題となりました。
そしてレンズの製造を担ったのは名門・富岡光学だったのです。
RTSという名はReal Time Systemの略です。これはこのカメラの設計思想を表しておりまして、各ダイアル等の配置も独特で通常Aモードで使う事を想定して設計されていることが伺えます。電子化されたカメラではありますが、電源スイッチは存在せず、いつでもレリーズボタンを押せばシャッターが切れます。レリーズボタンのロックもありません。(オリンパスOM-2の設計思想と似ています)またレリーズボタンは電磁レリーズ、簡単に言えばシャッターを作動させるスイッチで、レリーズの機能のみが割り当てられ半押しなどはありません。そしてレリーズボタンのストロークは驚異の0.7mmで、押し込むというよりポチッって感じです。
露出計はと言うと、レリーズボタンと同じような測光スイッチが単独で、右手の中指で押せる位置にあります。
RTSは壊れ易いと言われていますが、言うほど壊れやすいとは思いません。しかし三脚に取り付ける事により底蓋にダメージが加わると壊れやすいようです。
その他、必ず起こる問題点として、貼り革の劣化があります。劣化のない当時は、ほんの少し弾力があって吸い付くような感触のレザーだったんです。しかし発売から四半世紀以上経った今日、ほとんどの個体で貼り革が劣化しています。しかーし、逆に貼り革劣化のおかげで激安ジャンクで完動品が入手できることはジャンカメハンターとしては嬉しいかもw。貼り革キットが売られていますから張り替えは比較的容易です。
もう一つの難点は電池ですなぁ。4LR44か4SR44。100均では買えません。
この電池、製造中止はされていませんからカメラ屋などでは入手できますが、電池としては高価な部類です。電池アダプターも発売されてはいますが、こちらも高価であります。

購入時の状態

上に書いた通り貼り革が劣化しています。持病ですな。
その他の機能などは問題なさそうですが、一点だけちょっと気になるところがあります。なぜか巻き戻しクランクが綺麗に収まらないのです。

少し浮いたまま格納できない、巻き戻しクランク

RTSの巻き戻しクランクはクラッチが内蔵されていてクランクを格納すると巻き上げ時に回転しません。その辺りが故障していると思います。
って訳で、セミジャンクとしましたw

巻き戻しクランクのオーバーホール

まずは巻き戻しノブを取り外します。取り外し方は普通ですねw

取り外したなんの変哲もなさそうな巻き戻しノブですが

実はかなり凝っています。裏を見るとカニ目の穴がありますので回してみると分解できます。

この時点で普通じゃ無いですねw

さらにネジを外してみますと

金属片が出てきました

よく見るともう一つ同じものが接着されています。接着が外れたと思われますねー。

ついでに、汚いのでクランクのピンを抜いてみると腐食があるようですね。キレイにしておきます。

この金属片はこのように接着されていたと思われますので、元どおり接着していこうと思います。

汚いので脱脂も兼ねて洗浄します。

乾いてから接着しました

組み立ててみると良さそうです。

取り付けてクランクを格納してみると、しっかりと格納できました。
メデタシメデタシw

あとがき

リアルタイムシステムというコンセプトのもと設計された独特な操作系と無骨なポルシェデザインをぜひ味わってみて欲しい。

ぐりやん
ぐりやん

最後まで読んでいただき感謝です。
いつかは欲しいと思っていたRTSの良いジャンク(て何w)がやっと手に入りました。
問題点は巻き戻しクランクと貼り革のみと言うラッキー具合でした。
調子は上々なのでいずれ貼り革も新調したいと思います。

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