春だというのに風邪をひいてしまった、ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物はCANON FL 50mm F1.8 Ⅰです。CANON FL 50mm F1.8 前期型と呼ばれることも多いレンズですね。このレンズは、先日入手したCANON FTに付いて来たレンズです。
CANON FL 50mm F1.8 Ⅰ
いわゆるFL50mmF1.8の1型です。FL50mmF1.8には2種類ありましてⅠ(1型)は1964年登場でⅡ(2型)は1968年登場です。2型では色々と改良がなされ操作性と写りが良くなっているのですが、クセが強く「ある意味、写りが悪い」1型の方が拙者的には嬉しいのです。いつも言っているように、オールドレンズやクラシックカメラの写りが現在のカメラみたいに、どのレンズを選んでもきっちり優秀であったなら、この現代にわざわざオールドレンズを使う意味が薄いと思うんですよね。写りの悪い個性的な写りをするレンズ、いわゆるクセ玉こそがオールドレンズを使う醍醐味だと確信しています。
で、この1型はグルグルボケスキー界隈の人からはよく知られたレンズなんですよ。クセが強く、グルグルボケが出るのです。しかも拙者が好きなアトムレンズと来ていますから、見つけたら即GETしようといつも臨戦体制だったのですね。
もう、目にした瞬間気絶ですよww。
ってなわけで、気がついたらこのレンズが手元にあった訳なんですよねwww。
状態を見ていきます
状態はというと、イエローフィルターがついたままの状態で長期保管されていたようで超カビだらけでした。
ですがレンズにキズは無さそうです。アトムレンズにありがちな「黄変」はあまり無いようです。
ヘリコイドや絞り羽根の動きには問題なさそうなので、今回はレンズエレメントの分解清掃をのみ行っていこうと思います。
分解します
吸盤オープナーさえあれば分解は難しくありません。
今回はヘリコイドや絞りにはなんの問題もありませんから、分解はエンズエレメントを掃除できるところまででOKです。前玉ユニットは吸盤オープナーだけで取り外せます。どうしても外れない場合はJHTのカメラオープナーがあれば外せると思います。
後玉ユニットを外すにはマウントを外す必要がありますがこのネジにはバネと鋼球が入っていますから無くさないように注意です。マウントと後ろカバーを外せば後玉ユニット周りのリングを吸盤オープナーで外せると思いますが、ダメな場合はなんらかの工夫が必要になるかもしれませんね。
レンズエレメントのクリーニング
前後のユニット外すだけでカビたレンズが露出すれば意外と簡単にクリーニングできます。
レンズユニットをバラす必要がなければラッキーですが、カビが内部にあった場合はレンズユニットを分解してレンズエレメントを取り外さなくてはなりません。
そこで活躍するのはレンズサッカーです。工学ガラスは意外と脆いので取り外す際にコツンとやっちゃうと欠ける場合もあります。またレンズを分解してグリスなどで汚れた指で触ってしまうとレンズの汚れは中々落ちないものです。
レンズサッカーがあれば事故も減らせますし汚染も減らせます。これがあると作業効率が格段にアップしますからとってもオススメの道具なのです。
さてエレメントの掃除ですが、拙者はカビがひどい場合はオキシドールでクリーニングしています。無水エタノールでは中々落ちないカビもオキシドールなら一発で綺麗になることが多いです。しかしカビはなんらなの物質を生成する種類もあるようでオキシドールでカビ自体は綺麗になっても、なんらかの物質がこびりついて落とせない場合もあります。そういう場合は、アルコールを試しますがベンジンで簡単に綺麗になる場合も多いです。ベンジンでレンズを拭くと拭き跡が残りますから最終的には無水エタノールで仕上げています。とにかく一拭きで落ちない場合は違う溶剤を試すのが良いと思います。ゴシゴシ擦るのはNGですよ。
あとはチャチャっと組み立てれば完成ですね。
最終チェックとコンディション
完璧とは言えませんが実用上問題のないレベルまで綺麗になりました。
中玉のコーティングに若干の痛みがありますので難あり品に認定です。
ちょっとだけデジタルで試し撮り
何がなんだか分かりませんがw口径食がキツめで周辺ではレモン型を通り越して鋭い目のような形です。
なんとなく後ボケにグルグルが出そうな雰囲気を感じますね(拙者だけ?)
後ボケは二線ボケの感じもあります。クセ玉の予感。イイっすね!
木漏れ日を撮影してみました。グルグルしてますね。
あとがき
最後まで読んでいただき感謝です。
前々かな狙っていた初期型のFL50/1.8ですから嬉しいです。カメラもおまけでついてきましたからねw
近い試射に持ち出そうと思います。
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