ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物は、ジャンクカメラ CANON EX-AUTO です。
CANON EX AUTO

CanonのEXシリーズはEX AUTOの前身であるEX EEから始まった、廉価で簡易型といえる一眼レフです。1969年に発売されたEX EEはというカメラがありまして、F1.8付きで33,000円でした。その改良型がEX AUTOでございまして1972年に39,000で登場しております。ちょっと値上がりしちゃいましたが、それでもお安いですね。同時期に販売されていたFTbは49,800円でしたから、かなりリーズナブルであったといえそうです。
廉価機と言いながらこのカメラはTTL式の露出計を内蔵したシャッタースピード優先AE機なのです。しかもAE専用機では無くマニュアルでも使えるんですよね。ただしマニュアル露出を選択すると露出計は使えません。絞り値は左肩のダイアルで無段階に設定できるようになっていますが、設定値はファインダー内で確認するようになっているので少し使いにくいと言えそうですね。
キヤノン初のシャッター速度AE搭載機といえばCANON EFと言われるのですが、EFが発売されたのは1973年でから、EX シリーズこそがTTL式のシャッター優先機だったという事になりそうですね。
で、どこが簡易型なのかというと実はレンズマウントがFDマウントではなく、EXシリーズ独自のマウントで前群だけを交換するという特殊な方式なんですよね。

つまり絞りから後群にかけては、カメラにくっ付いたままで前群のみを独自のスクリューマウントで交換するようになっているのです。ですから交換レンズもかなりお安くなっていたんですね。そしてシャッター速度は1/500〜1/8までしかありません。安いなりにFTbなどのFDマウント機とは差をつけてあるわけです。興味深いですね。
EX AUTOのジャンク理由と購入時の状態

問題点は一点のみ、それは接眼レンズの大カビなのです。
このカメラは量販店のジャンク棚からGETしたのですが、購入の決め手はレンズが綺麗だった事です。カビとキズは一つも無く極上といえるものです。シャッターなども問題なさそうでしたし、外観もメチャクチャ綺麗だったんですよね。問題点は接眼レンズの大カビでファインダーがかなり見えづらいと言う一点のみでした。
持ち帰って電池を入れて露出計を確認したところ、問題は無さそうです。ちなみに、このカメラに使うH-D水銀電池はすでに製造中止で入手できませんから、電池アダプターを使うのが良いでしょう。
早速接眼レンズを目指して分解開始

接眼レンズをクリーニングする為に分解していきます。
普通に軍艦部に付いているものを取り外して上カバーを止めているネジを外せばOKです。
外してビックリ。金属だと思っていた上カバーはプラッチック製でした。金属に見間違えるほどの高級感のあるメッキですね。プラ外装は当時としてはかなり先進的ですね。実験的に廉価版カメラにプラ外装を採用してみたのでしょうかね?

上カバーを外せば接眼レンズを外す事ができます。

取り外した接眼レンズをキレイにクリーニングします。するとかなり綺麗になりましたが、見えが良くなったためファインダースクリーンのホコリが気になります。レンズの根元を開けてブローしてみましたがあまり綺麗にはなりませんでした。

まあ使うには十分か、これでいっかな〜。
最終チェック

外観は少し磨いたら、もうかなり綺麗になりました。ファインダーの大カビもひどかった割にはコーティングへの影響もなく非常に綺麗になりました。露出計も問題なくAEも正常に動いていますね。
コンディション認定

これは本当に良い状態になりました。これは「美品」で良いと思いますね。
あとがきと試写

珍しく美品が出ましたねー。これはすぐにでも試写してみようと思います。
(試写を終えましたのでリンクを追加しておきました)
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