先日からAFレンズと対決して来ましたが2回連続の敗北で相当ヘコんでいる、ジャンカメハンターのぐりやんです。
さて本日の獲物はCANON EF 70-210 F4 キヤノンEOS発売と同時に登場したレンズのうちの一本です。
EOSと同時登場ということで発売は1987年の望遠3倍ズームです。
AFで直進ズームというのは珍しい気がしますね。後年は姿を消してしまいますからね。
CANON ZOOM LENS EF 70-210mm 1:4
上にも書いたようにEOS650と同時に登場したレンズで当時は人気で定番の望遠ズームレンズでした。この70-210mmF4というレンズはほぼ全てのメーカーが販売していたんではないでしょうかね。
状態
今回も酷いカビ玉です。ズームレンズっていうのはレンズの塊が鏡筒の中で素早く移動するため空気が出入りする構造になっているんですよね。
ですから出入りする空気とともにホコリやらカビの胞子やらが侵入してくるのでしょう。単焦点レンズに比べて、圧倒的にカビ玉が多いですね。
AFの作動は正常っぽいですが、MFに切り替えてフォーカスリングを回転させた時の感触がゴリゴリです。この辺もできれば改善したいと思います。
分解
今回もヨッシーハイムさんの記事を参考に分解していきました。今回の肝は何と言ってもフレキシブル基板のハンダ外しとハンダ付けですね。早速分解してハンダを外していきます。
レンズエレメントはカニ目リング止めではなくリング状のクリップで止めてあります。
クリーニングと組み立て
カビは綺麗に落ち曇りもないがなんか変な汚れが残った。コーティングの剥がれでしょうかねか?
ゴリゴリ感の解消 フォーカスギアクリアランス調整
一旦バラック状態で作動チェックすると問題なさそうなのでフォーカスのゴリゴリ感を解消すべく原因の探求。
原因は2つ。
一つはギアの汚れ。ギアをキズミで丹念に確認すると樹脂状の物体(ゴミ)がギアに詰まっていることがわかった。これを取り除いたところゴリゴリ感は若干改善しました。
もう一つはフォーカスリングを駆動するギアとフォーカスリングギアのクリアランスがどうも若干狭すぎて抵抗になっているようなのだ。
よく観察すると、どうやらフォーカスリングと連結している小さなギアの上についているイモネジでクリアランスの調整が出来るようになっているっぽいので少しだけ緩めてみるとゴリゴリ感はほぼ解消して、なかなか調子が良くなった。
ここはハンダをやらなくてもアクセスできるのでしばらくこれで様子を見てみることにしますかねー。
貼りゴムのリャンメンテープは綺麗に剥がしはしたけれど粘着力は皆無だったので新しく貼り直し。貼りゴムの役目は、ただの目隠しと滑り止めだけどねー
最終チェック
AFレンズ3本目にして三度目の正直か完全復活を果たしました。EOSにつけて作動確認したところピピッと鳴ってしっかりピントが合いました。
デジタルなEOSは持っていないのでα7Ⅱに無理やりマウントして試し撮りしてみた。
もちろん絞りは動かせないので開放でしか撮影できない。
コンディション認定
MFのゴリゴリは解消、レンズエレメントのカビは落ちてクモリはほとんど気にならないレベルになりました。カビ跡ありの「難あり品」に認定です。
あとがき
初期のEFレンズを初めて本格的にバラしましたが当時すでにここまで電子化されていことにびっくりです。やはりEOSは先進的だったのですね。FDマウントを捨てたことに賛否両論だった事は事実ですが、マウントを変更するからには思いっきり時代を先取り数十年先まで使えるマウントとして開発されたことが伺えますね。素晴らしいです。
しかしまたもマウントを変更するとは何だかなー。昔から残るマウントはPENTAXのみとなりましたね。
さて次回は
最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回は1987年に発売された、サードパーティ製の超望遠ズームレンズをレストアしていこうと思います。乞うご期待w
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