ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日の獲物は小西六ベビーパール(戦後最終型)です。もちろんジャンクですw
なんだか最近急速にベスト(チョッキ)のポケットに入ると言うカメラが増殖している訳でございます。
このエントリーは2021年10月の記事の再編集になります。
KONISHIROKU BABY PEARL(戦後最終型:MIOJ)
今回やって来たのはベスト半裁判と言うフォーマットを採用した、小型カメラです。
その名も、ベビーパールです。
ベビーなパール?コニカ系のカメラの末っ子で、フィルムは127ロールフィルムを使います。
このカメラの特徴は何と言っても小さい事。
ベビーという名前も納得のコンパクトさです。PENと並べてみましたがBABY PEARLの方が小さいですね。しかし撮影フォーマットの面積は6倍ぐらいありますw
カメラぺディアによると、ベビーパールは戦前1934(昭和9年)から1943(昭和18年)ごろまで、六櫻社で製造され製造中止となったようです。そして、戦後1945(昭和20年)から「小西六」銘で製造再開、数回のマイナーチェンジを受けて、1950年ごろには製造が打ち切られたようですね。
戦後の製造再開直後は戦前のスペアパーツなどを使い製造されたため、戦前型の特徴を持つ個体もあるようです。
そして、この最終型は、それまでのモデルとは大きな違いがります。
大きな違いはレリーズボタンがボディ側に設置された事。これにより操作性は大幅に向上しています。
それに伴い搭載されるレンズシャッターが、それまでのエバーセットシャッターから、チャージ式のシャッターに変更されています。蛇腹の開閉ボタンも、底面からボディ上面へ移動されています。
(その後rokuoh-sya銘のechoシャッターを分解しましたが、このチャージ式Roxはそれまでのエバーセットシャッターを改良したものですね)
そしてテッサー型レンズのHexarにはコーデングが施されました。
その他では、巻き上げノブが割れやすいプラスチック(ベークライト)から、金属製の大きな物になりました。背面の貼り革には占領下であることを示す「MADE IN OCCUPIED JAPAN」の文字がエンボス加工されています。
この戦後最終型は1949年から1950年迄製造され生産中止になったと言われており、あまり見かけませんから、意外とレアなのかもしれません。
ベスト半裁版とは
このカメラで使うフィルムは、120ではなく127をです。そして半裁判とは、半分に裁つという意味です。つまり通常のベスト判を半分にして使うのです。フォーマットサイズは3x4cmです。ベスト判は8枚しか撮れませんが、半裁判の撮影枚数は2倍の16枚撮れます。
35ミリカメラのハーフ判と同じ理屈ですね。
ちなみに撮影サイズは30x40mmですから、135のライカ判(いわゆるフツーの35mm3.6x2.4cm)と比較するとベスト半裁判の方が大きいですから画質的に有利ですね。
このカメラは焦点距離50mmのレンズがついていますから、画角は53度ほどとなりライカ判換算では焦点距離43mmのレンズと同等の画角となりちょっとだけ広角になります。
入手時の状態
さて、ココで拙者ん所へいつの間にやらやって来たBABY PEARLを紹介しましょう。
明らかに戦後最終型の特徴を持つ個体で、状態はそれなりって感じですw
レンズは真っ白にクモっており、とても汚い。シャッターは不動ですが、蛇腹は比較的綺麗ですね。
ファインダーはびろーんと広がっており修正が必要です。しかし製造より70年以上経過していると考えれば非常に良い状態と言えるのではないかなー。
あとがき
野口博士+送料でやってきた可愛いカメラ。
次回レストアしていきたいと思います。
最後まで読んでいただき感謝です。
さて次回は、BABY PEARLをレストアしていこうと思います。
乞うご期待w
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