フィルムカメラ 巻き上げ夜話 第2夜 -ダイヤル式-

楽しみにご覧いただいている皆さん、こんばんは。
今夜はダイヤル式のお話を。
で、ダイヤル式とは何ぞや?って事ですがダイヤルを親指で回して巻き上げるタイプです。
もちろん拙者が勝手にそう呼んでいるだけのことなので本当は違う呼び名かも知りません。
悪しからずw

上部ダイアル型

レンズ付きフィルム

代表的なのはもちろん、レンズ付きフィルムと言われた使い捨てカメラ類ですね。
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この部類のカメラは単純なダイヤル巻き上げを採用しています。
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初期の頃はフラッシュを搭載していなかったので安心なのですが、比較的新しいフラッシュ内蔵タイプは注意しないとアルカリ電池が破裂します。
Pict3156
保存している方はご用心。
ウチに転がっている使用済みの使い捨てカメラは電池を抜いて保管してあるのですが、未使用のものは封を切っていないので、必然的に電池が入ったままです。
開封して確認すべきか、悩ましい今日この頃ですw

OLYMPUS PEN シリーズ

ちゃんとしたカメラ代表は、オリンパスPENシリーズでしょうね。
PENはほとんどこのタイプ巻き上げ方式を採用していました。すごく単純な方式ので、ガリガリというラチェット音が鳴るのも特徴でしょう。
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現代のカメラにも同じような位置に設定ダイアルが付いていますね。
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また、PENを皮切りに流行したハーフサイズカメラではこのタイプの巻き上げ方式を採用している例が多い気がします。
PENにおける特徴は
Pict3053
巻き上げダイアルがスプロケットと同軸になっていることですね。
ほとんどのハーフカメラの場合はスプロケット半回転で1枚分を巻き上げるので、巻き上げダイアルも半回転、つまり180度巻けば良いことになります。
親指の第1関節から先を使って巻き上げれば、ワンアクションで巻き上げることができます。
巻き上げスプールはライカなどと同じで直接スプロケットのギアと噛み合っていますので逆巻になります。
巻き上げは一定の重さでチチチチッて感じです。ラチェットの回数は1枚ごとに19クリック。(初代PEN)
Pict3054
対してライカ版のトリップ35ではスプロケットを1回転させる必要がありますので巻き上げるのには2回ほど巻く必要があります。
巻き上げ機構は全く同じかと思えばこちらはスプールが順巻で回転します。
Pict3064
スプロケットとスプールの間に反転させるためのギアが1枚有るためか、PENと比べてみるとスプロケットとスプールの距離が少しだけ離れています。この写真ハーフ版とライカ版の違いもよく分かりますね。

上部半露出型


Pict3058
ボディーの角にダイアルが有り180度ぐらい露出したタイプです。写真はロモLC-AとオリンパスXAです。
巻き上げダイアル巻き上げ軸、スプロケットはギアで繋がっており直結はされていません。
フォーマットはライカ判ですがダイアルと巻き上げは直結しておらず複雑化していますが、ボディはかなりコンパクトです。1枚分巻き上げるのにはダイヤルを360度回転させる必要があるため2回巻き上げる必要有りです。

底部ダイアル型

次は底に近い部分に巻き上げダイヤルがあるタイプ。
Pict3060
これはリコーキャディです。
特徴はPENとは違い、巻き上げダイヤルとスプールが同軸になっているところ。
こちらも1回の巻き上げに必要な回転数は半回転です。
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ただ問題点と言いましょうか、スプールはフィルムを巻き取る必要があるためスプロケットと比べると、奥まった位置に付いているため、より大きな巻き上げダイヤルが必要になります。また、必然的に順巻になるためスプロケットを駆動するため余分に1枚ギアが必要になります。
結果巻き上げ機構が複雑になるだけで無く、カメラの大型化も招いてしまったようです。
Pict3055
これはキャディとペンの巻き上げ機構部を写したものです。上がキャディで下がペン。
ペンの方は巻き上げダイアルは取り外していますが、黒いギアより少し大きいぐらいのサイズです。
対するキャディの巻き上げダイヤルはボディの前面に達するほど大きいのが分かります。
またペンに比べるとキャディはかなり複雑なのも見て取れると思います。
次はこのタイプ。

トイカメ類

次は、トイカメなどと呼ばれるおもちゃっぽいカメラたち。
Pict3150
もちろん単純なダイヤル巻き上げが採用されています。
全て巻き上げダイアルと巻き取り軸が同軸になっていて、自動巻止めはスプロケットが担当するようになっていて連結はされていません。フィルムがその役目を果たします。
フィルムを入れていない状態では巻き上げダイアルはフリーで回転しますが、フィルムを入れるとちゃんと一枚ごとに停止する構造になっているのです。

Pict3152
しかし、こうやって並べてみると色々違いがありますね。
Pict3153
裏蓋を開けてみても色々違いがありますね。
しかし共通する特徴も。
Pict3154
どれもフィルムガイドが湾曲しています。
チープなレンズの収差を補正する目的でしょうね。

日が変わったので今日はこの辺で。
きょうはこのへんで、サヨナラ。
カメラってホントにいいもんですね。

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この記事を書いた人
GRiyan

ぐりやんです。自称ジャンカメハンター。フィルムカメラに傾倒しています。ジャンクカメラを買い集めて、レストアするのに夢中です。ブログ歴17年。その他、タイヤが付いてる乗り物が好きです。特に2輪のものが好きです。雪山とか海で遊ぶのも好きです。そしてウクレレも好きです。

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