ジャンカメハンターのぐりやんです。
本日は16ミリカメラについて語ってみようと思います。(2023年7月再編集)
ねえねえ、はかせ。35ミリカメラは聞いた事あるけど16ミリって何?
16ミリって映画じゃ無いの?
え?なになに、それっておいしいの?
説明しよう。実は35ミリも16ミリも元々は映画用のフィルムなんじゃよ。
映画用のフィルムは基本400フィートで長ーいんじゃな。
それを程よい長さ(両手を広げて持てる長さ)に切ってスチルカメラに転用したんじゃ。
35ミリはフィルム界の巨塔であるコダックが135という規格として発売し、これが標準となったんじゃが、16ミリは規格化されなかったため各社色々なカートリッジに詰めて販売したんじゃよ。昔は35ミリカメラのことを小型カメラと呼んでいたから16ミリカメラやそれ以下のものは超小型カメラと呼ばれていた。超小型と言うだけあってスパイカメラと言われることもある。実際スパイが使っていたかどうかは不明じゃ。海外ではサブミニチュアカメラと呼ばれるんじゃ。
だけどフィルムがレッドリストなんだよねー。
16ミリカメラはおいしいか?
使う環境がある人にとっては、はっきり言って。おいしいw
- なんといても、カメラが安価。1000円台から買えてしまう。
- 小さくてかわいい。10台ぐらいで一眼レフ1台ぐらいのスペースで保管できる。
- 持ち運びに便利。小さいから持ち運ぶのが苦にならない。(別名スパイカメラw)
使う環境があってもデメリットあり そして使う環境を整えるのが困難なのです
- フィルムの流通が少ない。かわうそ商店で買うか個人輸入に頼るしかない。
- モーションピクチャー用の16ミリフィルムを使うという手もあるにはあるが…
- フィルムカートリッジが規格化されていないため種類が乱立し互換性がない。
16ミリフィルムのカメラで遊ぶ方法(使用環境を整える)
結構必要なものがあります。
- カメラ(当たり前w)
- 16mmフィルム(カメラの種類によって3種類:後述)
- ダークバッグ(暗室でもOK)
- 現像環境(実はこれが一番困難かも)
- 引き伸ばし、スキャン環境(拙者はデジタイズです)
- チャレンジングスピリット!(これ大事w)
上の写真に写っている16ミリフィルムはシングルパーフォレーションフィルムといって片側にしか穴が空いていません。中段のネガはパーフォレーションと像が被っていますが、本来パーフォレーション無しフィルム用に作られたカメラで撮影したための結果です。そして35ミリと同じように両側に穴があるダブルパーフォレーションフィルムという3タイプがあります。
16ミリカメラは入手しやすいか?
実はお店で売っているのはほとんど見たことありません。ジャンクでも全く見かけた事はありませんね。ですから入手ルートはネット頼みになって来ます。
ですがフィルムが手に入らないので、カメラは安価で入手できます。
うちのも高くても数千円でほとんどが1000円代で1000円以下で入手したものもあります。
いくつか入手してきた中で注意すべき点はフィルムカートリッジと電池の液漏れこの2点ですね。
電池を使わないモデルならば電池の液漏れは気にしなくて良いのですが、フィルムカートリッジだけは付いているものを入手してください。
16ミリカメラの写りはどうなのか?
拙者もびっくりしたのですが、思ったよりもかなり写りがいいです。
これはおそらくフィルムの性能によるところが大きいと思いますが、こんなによく写るとは思いませんでした。
16ミリフィルムカートリッジの種類
うちにあるだけでもこんなに種類があります。キエフのカメラにミノルタのカートリッジは使えますが逆はダメです。その他は互換性ありません。
16ミリフィルムの種類
16ミリフィルムはパーフォレーションについて3種類の仕様があり、よく確認して買わないと最悪使えないこともあるので注意してください。
- パーフォレーション無し
- シングルパーフォレーション(パーフォレーションが片側)
- ダブルパーフォレーション(パーフォレーションが両側)
実はパーフォレーションを使わないカメラがほとんどですから3種類どれでも使えることが多いです。しかし使えないものもありますからよく確認してください。
ちなみに拙者所有のカメラはパーフォレーションを使うものはありませんからどのタイプのフィルムでも使えます。
ただしソ連製の13x17mmフォーマットのカメラは使えはしますが、撮影画像とパーフォレーションが被ってしまいます。(上の写真参照)
入手できればパーフォレーション無しのフィルムを使いたいですね。
拙者の16ミリ環境
拙者が16ミリスチルカメラの世界に足を踏み入れたのは実は結構最近なのです。初めて買ったのは2020年の夏ですねからね。
振り返れば16ミリカメラを初めて見たのは呉に有る古道具屋さんでしたが、全く興味は湧かずその時買ったのは初代Canonetでした。
それから10数年経った頃、「かわうそ商店」で16ミリフィルムを販売と言うニュース(個人的にねw)を受けて16ミリについて勉強を開始、どうやらなんとか使えそうだなと思い早速16ミリ「ORWO UN54」の100ft巻きを購入(確か当時10m巻きは無かった)して、カメラはカートリッジ付をネットフリマやネットオークション、そして海外から、ボチボチと買い集めました。
フィルムはダークバックの中で45センチから70センチにカットして手巻きしてカートリッジに詰めます。45センチは何とかなるけど70センチはかなり難しいです。カートリッジにフィルムをつまさえすれば、カメラにポンっと突っ込んで撮影します。
現像は、アマゾンで買った中華現像タンクに3Dプリンターで作ったリールを使って自家製D76で現像しているという訳です。
あとがき
一度絶滅したかと思われた16ミリフィルムですが、現在はかろうじて使う事ができます。ムービー用のフィルムを使えばカラーもなんとななりそうですね。
ちょっと問題と言うか、100ft(30.5m)のフィルムを買うと、一度に使うのは50cm程度ですから60本ものフィルムを切り出す事ができる訳です。そこまでヘビーに使うことはキツいですねー。
ですから「かわうそ商店」さんの10m巻きがオススメです。これなら20本ですから使いやすいですね。
興味ある方は是非チャレンジしてみてくださいね。
画質は思ったよりも良いですし、スパイ気分が味わえますよw
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