これは何でしょう?
ここに訪れる皆様はフィルムカメラを使っている方でしょうか?それと、もこれからやってみたい方でしょうか?
昔のフィルム事情
この世に35ミリフィルムを使うカメラが現れて、手軽に写真が撮れるようになって来た頃。
しかし、カメラはとってもお高く庶民が買えるような代物ではありませんでした。
ライカやコンタックス価格はなどの価格は家一軒と言われるほどだったそうですよ!
フィルムは白黒(モノクロ)しかなくてカラー写真は夢の商品でした。また、現在のように家庭でお手軽に印刷できるわけではなく、フィルムを現像して、それを引き伸ばし機を使って印画紙に焼付け現像するという手間も時間もお金もかかる。つまりフィルムと印画紙2回現像作業が必要なのです。
何から何までお金と手間と時間がかかり、一般家庭でお手軽にとか、趣味で写真をなどというのは夢のまた夢という時代なのでした。
カラーフィルムと、ミニラボの登場
その後カラーフィルムが登場し、低価格帯、廉価版のカメラが発売され、カメラの普及が加速してゆき、ついにレンズ付きフィルムまでもが発売されました。
カメラが普及すれば現像は?というと各メーカーの努力などなどで、同時プリント(フィルムを現像して焼付けまで同時にすること)ならばフィルム現像焼付け(いわゆるDPEっすね)が500円から1000円程度、フィルムもカラーなら100円で買える。(ダイソーでも売っていました。)
フィルムの種類も星の数ほど、種類も多く選べる。そんな時代になりました。
クリーニング屋の店先に「DPE 一枚19円」などの幟がはためいているのをよく見かけたものです。
なぜそんなに安くできたのかというと、現像や焼き付けを自動でやってくれる機械が開発されたからですね。
この頃は小さい子供や学生さんなどが写ルンですなどでパシャパシャ撮っている姿をよく見かけたものです。
しかしPCや家庭用高性能高画質プリンターやデジタルカメラが普及して高性能低価格化、追い打ちをかけたのがスマホの台頭ですね。
そして、あのコダックがフィルムカメラ事業から撤退!
その後もフィルムカメラ業界は衰退して、時代は終焉を迎えつつあると言われています。
現代のフィルム事情
そして現在のフィルム価格は当時の10倍以上、そして種類も激減、現像や焼付けも高くなり、ほんとフィルムで写真を取るなんてアフォのやる事です(拙者っすか?汗w)
白黒は?
安価でカラー写真を楽しめた時代、では白黒はどうだったのか?
自動でできるのはカラーだけでしたから(ですよね?)、白黒はショップに出すと手現像な訳で高かったわけです。
しかし白黒を自分でやる敷居はカラーに比べると低かったため自分でやる人も多く、機材もや薬剤も普通に購入することができました。
それでもやはりお金はかかりますから、コストを落とすことが必要でした。
先ずはフィルムを少しでも安く、そして現像も安くしたい。
フィルムカメラ運用のコストカットと必要機材
それにはフィルムは自分でパトローネに詰めて現像は自分で。それが近道だったわけです。
拙者は昔からコストカットのため長尺フィルムを詰め替えて使っていました。
それにはこんな道具があると便利です。
無ければ完全暗室で、長尺フィルムを使いたい長さにカットして、パトローネのリールに巻き取りパトローネに詰めなくてはなりません。
しかし、これがあれば、自然光下でお手軽に任意の枚数が撮影できるフィルムをパトローネにローディングすることができるのです。
しかも長尺フィルムは割安(昔は3000円程度、今は安い物で6000円台から)ですのでお財布に優しいのです。一本の長尺フィルムからパトローネにローデイングできる本数は36枚撮りで約20本程度ですからかなりローコストになるのです。
長尺フィルムをパトローネにローディングする機械
上にし写真を載せた変な機械は、フィルムローダーとかバルクローダーとかディロールなどと呼ばれる機械です。
簡単に説明しますと、35ミリ長尺フィルム(100ft=30.5m)を明室で簡単にパトローネに詰め替えるこことができる機械なのです。
丸っこくて青いつまみが付いているキングフィルムローダーにはコダックトライXが入っています。
四角いAPと表示があるほう、こちらはArista EDU Ultra 100を詰めていたのですが使い果たして空になってずいぶん経ちます。
実はEDU100と一緒にフリースタイルフォトから個人輸入したものです。
もう10年以上前ですね。
当時(2012)バルクローダーが67ドルEDU100は34ドルでしたね。(2012)
現在(2021)バルクローダーが85ドルEDU100は52ドル少し値上がりしましたが、販売継続に感謝です。
追記:(2022)バルクローダーが99ドルEDU100は63ドル
フィルムローダーなど国内ではトンデモ価格で取引されていますからね。(同じものがY土橋カメラで25,000円!)
安いのもありますが機能的に?っぽいので注意して購入してください。
カウンターがなくハンドルの回転数で撮影枚数を設定するなどの商品もあります。
使った事ないので何とも言えませんが、使いにくそうです。でも安いんですよねw
この商品がお勧めとは言いません(欠点もあります)充分吟味して選びましょうw
さてフィルム室はこんな感じでこの中に長尺フィルムが収まるようになっています。
フィルムは赤い線のように送られてパトローネに巻き取られます。
ここら辺にギミックが隠されていてパトローネ室の蓋を締めないとハンドルが刺さらないようになっています。
パトローネ室の蓋を閉じると、蓋の角の部分が安全装置解除ピンを押し込んでハンドルを差し込むことができる様になります。
試しに黄色で示す解除ピンを押し込んでハンドルを差し込むと
フィルム室につながるシャッターが開きます。(注意:フィルム装填状態でパトローネ室の蓋を開けたままハンドルを差し込むと、フィルム室に光が入り感光してしまいます。絶対にやらないで下さい)
シャッターが開いているのわかりますか?
ハンドルを差し込む(黄色で示す)とフィルム室につながるシャッター(赤で示す)が開く。
シャッターが開くことにより、隙間ができフィルムがスムーズに送られるようになります。
ハンドルを抜くとシャッターが閉じますからパトローネ室を開けてもフィルム室は遮光されているという訳です。
こちらは実際に長尺フィルムを装填して先端を少しだけ出した状態
実際にフィルムを装填してみる
さて仕組みを確認したところで今回装填するフィルムの登場ですw
はい。FOMAPAN100Classicの100ft(30.5m)です。
ほとんどの場合この様なブリキの丸い缶に入っています。
おっと、フィルムローダーへの装填は暗室でやる必要がありますからダークバッグも必要ですね。
この缶の中に更に黒いビニール袋に入ったフィルムが入っていますが、感光すればフィルムがパーですから缶を開けるのもダークバッグの中でやります。
缶の口をグルリと止めているテープはあらかじめ剥がしておきます。
上手できると、フィルムの先っちょが少しだけ飛び出したこんな状態になります。ここに出ているフィルムをパトローネのリールにテープで貼り付けてパトローネのフタを閉めて巻き込んでいくわけです。フタを閉めれば中は暗室になりますからフィルムが感光することは無い訳です。
余談ですが、缶の中には説明書が入っていました。そして少し錆びていました。大丈夫か?
36枚撮りフィルムが20本ほど取れますし、装填枚数は自由に設定できます。
上側のダイアルを三角印に合わせ任意の枚数をカウンターで確認しながら、ローディングすることができるのです。
下の大きなカウンターは残量がメートルとフィートで表示されるようになっているので便利です。
今から始めるとなると…
やはり色々と初期投資が必要です。
しかし高いけどまだ殆どのものが新品で手に入る。
長尺フィルムの詰め替えだけならば
- フィルムローダー
- ダークバッグ(いちばん大きいやつがいいです。小さいやつはとにかく使い難い)
- 空パトローネ(中古パトローネは使い難いので注意)
- 長尺フィルム
これだけ買えばOKです。しかし自分で詰めたフィルムを現像してくれるお店は殆どありませんから自家現像の要アリです。
- フィルム現像タンク(アマゾンの安いやつ結構いいですよ)
こちらでもダークバッグは必要です - 薬品(現像液・停止液・定着液)
その他は家庭にあるもので代用できますかね〜
終わりに
最後まで読んでいただき感謝です。
刻一刻とフィルムカメラで写真を楽しめる時の終わりが近づいてきている気がします。
やってみたいと思った時に、始めましょう。
残された時間はあと僅かな気がします。
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